トニー・ソレイタとは (トニーソレイタとは) [単語記事]

トニー・ソレイタ(Tol ia "Tony" Sola ita)とは、「サモアの怪人」と呼ばれた元プロ野球選手である。故人。

概要

OB
トニー・ソレイタ Tony Sola ita
基本情報
国籍	アメリカ合衆国
出身地	アメリカ領サモア準州ヌーリ
生年月日	1947年 1月15日
没年月日	1990年 2月10日
身長体重	183 cm 95kg
選手情報
投球･打撃	左投左打
守備位置	外野手、一塁手
プロ入り	1965年
引退	1983年
経歴
選手歴ミラコスタ大学ニューヨーク・ヤンキース(1968年) カンザスシティ・ロイヤルズ(1974年-1976年) カリフォルニア・エンゼルス(1976年-1978年) モントリオール・エクスポズ(1979年) トロント・ブルージェイズ(1979年) 日本ハムファイターズ (1980年-1983年)
プロ野球選手テンプレート

1947年 1月15日生まれ。アメリカ領サモア準州出身。父の仕事の関係で移り住んだハワイで8～9歳頃から野球を始めた。

1968年 9月にメジャー昇格。ソレイタはサモア出身の初のメジャーリーガーとなった。ヤンキースでの出場はこの1試合に留まった。

1980年、日本ハムファイターズに入団し来日。主に5番指名打者として起用され、開幕当初は振るわなかったもののすぐに日本野球に適応。4月の南海戦では王貞治以来となる1試合4本塁打を放ち、更に9月には2試合にまたいで再び4打席連続本塁打を記録するなど自慢のパワーをフルに見せつけ、「サモアの怪人」と呼ばれるようになった。この年、打率は.239、121三振と粗さこそ目立ったものの、45本塁打、96打点と長打力でチームに貢献した。

1981年、前年の活躍もあり厳しくマークされるようになったが、それ以上にソレイタの適応力が高かった。優勝争いの大事な場面での本塁打やタイムリーも光り、44本塁打、108 打点、勝利打点17とチームの優勝に大きく貢献。また、課題であった低打率と三振の多さも、三振数こそ102と多かったが打率は.300と克服。MVPは同僚の江夏豊に譲ったものの本塁打王・打点王の2冠と最多勝利打点のタイトルを獲得した。

1982年、前年より打率・打点・本塁打、いずれの部門でも前年より下回ったが、打率.281、30本塁打、84打点と中軸の役割は果たし、ベストナインにも選出された。

1983年、36本塁打84打点をマークしたものの、スランプの時期が長く、打率.252とやや低調な成績に終わった。ソレイタは来シーズンも日本でのプレーを望み大沢啓二監督に熱心にアピールしていたものの、大沢は1983年シーズン限りで解任、ソレイタ自身も自由契約となりそのまま現役を引退した。

引退後は故郷のサモアに帰り、公務員として働きながら勤務地域の休止状態であったリトルリーグを復活させるなど後進の指導に尽力していたが、1990年 2月10日、土地取引トラブルに巻き込まれ射殺されてしまった。享年43歳。

メジャー仕込みのパワフルな打撃で本塁打を量産した通称「サモアの怪人」。一方で常にフルスイングするスタイルから三振数は多かった。また、永射保など変則投手を非常に苦手としていた。

真面目で練習熱心な性格であり、自ら日本語を覚えて日本に溶け込もうとする努力家な面もあった。ファンサービスにも熱心であった。

通算:11年	試合	打席	打数	得点	安打	本塁打	打点	盗塁	犠打	犠飛	四球	死球	三振	併殺打	打率	出塁率
MLB：7年	525	1554	1316	164	336	50	203	2	4	15	214	3	345	22	.255	.357
NPB：4年	510	2112	1786	277	479	155	371	2	0	17	292	16	371	41	.268	.373