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ムスカリン

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ムスカリン(Muscarine、Muscarin)とは、「が、がぁ!」なである。

概要

有機化合物
ムスカリン
ムスカリン
基本情報
英名 Muscarine
化学 C9H20NO2+
分子量 174.26
化合物テンプレート

ムスカリンは、1869年にベニテングタケから単離された、副交感神経に作用するアルカロイドである。名前の由来はベニテングタケの学名Amanita muscaria から。muscaria は「ハエの」という意味。

ムスカリンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体(ムスカリン受容体)に結合し、副交感神経を刺する。ムスカリン受容体とは、や副交感神経終末に存在する受容体(なんらかの刺を受け取り情報を変換して伝達する器官)である。ムスカリンは血液関門を通過できないため中枢作用はないものの、副交感神経終末に存在するムスカリン受容体に作用する。

ベニテングタケなどの摂食によりムスカリンを経口摂取した場合、短期的(1530分後)には、腺分泌の進によって発唾液の分泌増加が見られる。大量に摂取していた場合、消化管運動や消化液分泌の進による腹痛下痢、気管支滑筋の収縮による呼吸困難、瞳孔括約筋収縮による縮瞳(の前が暗くなる)などが起こる。まれに心臓発作や呼吸困難死亡することがある。半数致死量は0.2mg/kg(静脈内投与)、ヒト経口推定致死量は0.5g[1]。ムスカリン中の治療には、アトロピンのような抗コリン(ムスカリン受容体に競合的に結合することでムスカリン作用を抑える医薬品)が用いられる。

ムスカリンは、ベニテングタケとして知られる。しかし、実際にはベニテングタケに限らず、フウセンタケ科アセタケ属、キシメジカヤタケ属、イッポンシメジ科などのキノコにもムスカリンを含むものがある。また、ムスカリン受容体の名称の由来であるため、医学薬学の分野においてもよく知られた名前だと言える。

なお、ムスカリン様作用(ムスカリンと同様の作用)のある物質として、ベタネコール、ピロカルピンがある(これらはムスカリン同様にニコチン様作用を示さない、あるいは弱い)。ベタネコールは腸管麻痺尿閉に適応、ピロカルピン緑内障などに適応の医薬品である。

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関連項目

脚注

  1. *毒キノコによる食中毒にご注意ください - 食品安全委員会exit
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