学習指導要領に「近現代の歴史の変化に関わる諸事象について,世界とその中における日本を広く相互的な
視野から捉え,…」とある通り、近現代史を扱い、従来の「日本史」「世界史」の両方の内容が扱われる。2022年新設、必履修科目で、標準単位数は2単位。「歴総」と略されることが多いようだ。
また資料の活用や考察にも重点を置いており、大学入学共通テストではそれを意識した資料読解の問題が増加した。
必履修科目の「歴史総合」の新設に伴い、「日本史A」「世界史A」は廃止される。なお「日本史B」「世界史B」といった科目は、選択科目の「日本史探究」「世界史探究」に引き継がれている。
また、「地理A」「現代社会(現社)」もそれぞれ「地理総合」「公共」に引き継がれ、両者ともに必履修科目とされたほか、内容も改訂されている。
つまり2022年度以降に入学した高校生は「地理総合」「歴史総合」「公共」の授業を必ず受けている。「A・B」「現社」は2021年に入学した生徒が最後で、もう昔の話になりつつあるので注意。
先に述べたように近現代の内容を中心に扱う。例えば18世紀のアジアの様子と世界の各地域間の交易、フランス革命、中国や日本の開国、産業革命以降の内容は多くの教科書に掲載されている。
ただし内容的にどこまで踏み込んで記載しているか、また上記より前の内容をどこまで取り上げるか(イギリスの名誉革命や幕末以外の江戸時代など)は教科書ごとにまちまちである。
世界史Aの教科書にはざっくりと載っていた古代・中世は(指導要領に沿っていれば)歴史総合ではほぼ扱われないほか、近世初期の「ルネサンス」「大航海時代」「宗教改革」などもあまり取り上げられなくなった[1]。
日本史Aはもともと近現代中心であったため大部分の範囲が重なる。しかし、もともと各2単位だった日本史Aと世界史Aの内容を両方含める一方で、歴史総合の標準単位数も2単位であるため、日本史・世界史ともに旧A科目と比べて内容が削減された箇所が多いと思われる。
2022年4月から各校で順次開始されており、2024年度にはほとんど全ての学校で教えられている。
1年生~3年生のうちいつ学習するかは各学校ごとに異なるが、後に学習する探究科目との兼ね合いもあり、1年生または2年生で学習するところが多いようだ。ただ探究科目が開講されていない場合や単位制の場合など、各学校の状況に応じて3年生(学校によっては4年生以降[2])で学習する可能性もある。
大学入学共通テストでは「歴史総合」単体では受験することができず、
のいずれかの形で受験する。2025年時点では、「歴史総合,日本史探究」の大問1、「歴史総合,世界史探究」の大問1がそれぞれ歴史総合に当たる内容であり、25点の配点で両方とも内容は異なる。
「3科目から2科目」の歴史総合ではこの2つの大問が共に出題され、合計50点となり、残りの50点は地理総合または公共のどちらかとなる。
歴史総合はあくまで高校で学習する科目として必履修であるだけなので、大学入試でも必ず歴史総合を受験するというわけではない。大学の受験パターン次第で、共通テストでは「地理総合,地理探究」「公共,政治・経済」「公共,倫理」など他の科目を受験科目とできるほか、地歴公民科すべてを受験科目としないことも可能である。
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最終更新:2025/12/16(火) 11:00
最終更新:2025/12/16(火) 10:00
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