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【ニコニコ大百科 : 医学記事】 ※ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。 |
薬疹とは、医薬品などのアレルギーまたは中毒によって、皮膚の発疹や粘膜の炎症などの症状があらわれる病気の総称である。
医薬品など薬剤の副作用によって全身の皮膚に発疹・蕁麻疹・水ぶくれ(水疱)ができて痒くなる病気の総称。
原因となる薬の種類は抗生物質や鎮痛薬(痛み止め)、気分安定薬、高血圧治療薬、脂質異常症治療薬、痛風治療薬など非常に幅広く、人によっては市販の風邪薬でも薬疹を発症することがある。また、薬疹はある日突然発症する病気であるため、「今まで大丈夫だった薬」にも注意する必要がある。
ほとんどの場合、原因となった薬剤を中止することで自然治癒する軽症型の薬疹だが、ごく稀に命に関わる重症型の薬疹を発症することもある。
などがある。
重症薬疹としてはスティーブンス・ジョンソン症候群(皮膚粘膜眼症候群)や中毒性表皮壊死症(ライエル症候群)、薬剤性過敏症症候群、急性汎発性発疹性膿疱症などが知られている。重症薬疹は非常に稀な病気ではあるが、特にスティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症は進行が非常に早い上に致死率が高く、(重い結膜炎・角膜炎を伴うため)死亡しなくても失明などの重大な後遺症が残る可能性があるため重要である。
※ただし、スティーブンス・ジョンソン症候群は稀にヘルペスウイルスやマイコプラズマなどの感染症によって発症することがある。また、薬剤性過敏症症候群は薬の副作用によって(体内に潜伏していた)ヘルペスウイルスが再び活動し始めることで起こる重症薬疹である。
どんな薬疹であっても、今使っている薬剤を全て中止することが原則となる。(ただし自己判断は厳禁。必ず医師・薬剤師・登録販売者などに相談すること)
軽症型の薬疹であれば原因となった薬剤を中止することで自然治癒する。しかしスティーブンス・ジョンソン症候群のような重症型の薬疹の場合は専門的な治療(ステロイド投与など)が必要となるため入院治療となる。
診断は主に血液検査やパッチテストなどをもとに行われる。鑑別が必要な病気としては、発疹を生じる可能性があるウイルス感染症(麻疹、風疹、ヘルペスウイルスなど)、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSSS)などがある。
一度薬疹を起こしたことがある薬剤は二度と使わないようにする必要がある。また、原因となった薬剤と構造が似た薬剤にも注意する必要がある。
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最終更新:2025/12/22(月) 03:00
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