藤崎八幡宮秋季例大祭(ふじさきはちまんぐうしゅうきれいたいさい)とは、熊本市にある藤崎八幡宮の秋祭りである。
なお、正式には神社名および祭りの名前は「八幡宮」ではなく「八旛宮」という表記を用いる(「旗」という字の「其」にかえて「番」)が、正直地元でもこのことをちゃんと認識している人は少ない。
放生会が由来といわれるこの祭りは、毎年9月の第3月曜日(つまり敬老の日)を最終日とする5日間に実施され、特に最終日に行われる神幸行列が有名である。 神幸行列は朝の6時に始まり、"先駆"とよばれる騎馬神職、御輿、随兵行列、獅子舞、子供御輿、そして最後に各「飾り馬」奉納団体が続く。
随兵行列には近所にある予備校の学生が参加している。また各奉納団体はそれぞれそろいの衣装を着て、太鼓やラッパなどの鳴り物を鳴らしつつ、威勢のいい掛け声をあげて市街地を練り歩いてゆく。団体には地域団体や企業などのほか、高校閥の強い熊本だけあって熊本高校や済々黌高校などの同窓会組織の参加が目立つのが特徴。
なお、神幸行列の日は市内中心部で交通規制がかかり、バスや市電がめちゃくちゃ遅れたりそもそも運休したりするのでこの日用事がある人は注意が必要。
熊本市民には秋の風物詩として親しまれているこの祭りだが、一方でいろいろな問題を抱えているのも事実であり、毎年のように市や神社側、警察に苦情が相次ぐのがデフォルトになっている。
現在では奉納団体の掛け声は「ドーカイ、ドーカイ」が普通だが、かつては「ボシタ、ボシタ」という掛け声が使われており、ここから市民はこの祭りのことを「ボシタ祭り」と呼んでいた。 この「ボシタ」が一体何なのかについては、秀吉の死を表す朝鮮語説、セックスの隠語説などさまざまあるが、「(加藤清正が朝鮮を)滅ぼした」から来ているという説が一般的に知られている。このため終戦直後にはGHQが気に食わないとして「ボシタ」の使用を一時禁止したほか、その後も朝鮮総連などから「ボシタ」の使用をやめてほしいという要望がされたこともあった。 このような事情もあって1990年から「ボシタ」は「ドーカイ、ドーカイ」という掛け声にとってかわられたのであるが、今でもこの祭りを「ボシタ祭り」と呼ぶ人は少なくない。
奉納される馬に対する待遇があまりよくないため、動物愛護団体などからクレームが入ることがある。朝夕5時間も馬を歩かせたり、45度の横歩きをさせたり、馬鹿でかい騒音で馬を取り囲んだりと、彼らにとって癪に障るポイントは正直枚挙に暇がない。
一部には馬のキンタマを蹴って暴れさせたり、馬を取り囲んで鞭でたたいたりと、どうみても虐待としか思えない行為をする者もおり、2018年にはこの動画がネットで拡散され炎上した。かつては事前に馬に酒を飲ませて泥酔させるなどの行為もやっていたとか…。
もっとも別にこの祭りは馬をいたぶるのが主目的というわけではないため、きちんとルールを守っている奉納団体も少なくないということを指摘しておきたい。
これは神幸行列当日というより、その直前の問題である。奉納団体の多くは事前練習を行って祭りに参加しているが、そのときに本番同様の掛け声や鳴り物を使うため、祭り当日でもないのに騒音が発生している。中には深夜や早朝に練習する楽団もあり、ご近所トラブルのもとになっている。現在では午後8時以降の音出し練習は自粛することが各奉納団体に対する申し合わせ事項となっているらしい。
以上のようになんだかんだ問題を抱えている祭りではあるが、熊本の秋の風物詩として定着しているのも事実である。真に市民から愛される祭りとなるべく参加側の意識改革が望まれるところである。
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最終更新:2024/12/22(日) 20:00
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