霧羽ナギサとは (キリュウナギサとは) [単語記事]

霧羽ナギサ（きりゅうナギサ）とは、テレビアニメ『Classroom☆Crisis』の登場人物である。CVは内田雄馬。

概要

転校生としてA-TECにやってきた高校3年生の少年。創業家の霧羽家の三男である。
一応転校生という形をとってはいるが、その正体はA-TECを解体、社員をリストラする為に霧科コーポレーション本社から送られた刺客であった。
霧科コーポレーション先行技術開発部の部長であり、生徒としてはA-TECの面々と同級生だが社員としては上司という立場である。

転校初日に、火星から遠く離れた惑星で現地の労働者に拉致監禁されてしまうが、本人は無傷で生還する。歓迎ムードのA-TECメンバーに対しA-TEC解体の旨を言い渡し、メンバーを凍りつかせた。

性格はクールで、あまり他人と関わることを好まずなんでも一人でやってしまうタイプ。
部長という立場であるため多忙であり、授業中でも学校行事のときも常にパソコンに向かって仕事をしている。また、経理部の服部花子（アンジェリーナ）からゆがんだ好意を寄せられているが、さらりとかわしている。

以下ネタバレ

創業家の三男ではあるが、実は長男や次男たちとは異母兄弟の関係にある。
他の兄弟とは異なり、彼は父親・霧羽ヤスヒサの愛人・科宮チサトの子であった。そしてその愛人（彼の母親）が、霧羽貴久とともに霧科を創業した、科宮漣一郎のただ一人残った血縁者なのであった。つまり、彼は霧羽と科宮の血を半分ずつ引いた、いわば霧科を体現するような唯一の存在なのである。

その後6歳になったとき、彼は霧羽家に引き取られる。中学校にも通わずにビジネスの世界に放り出され、そしてその出自がゆえに、本家の人間から疎まれ、嫌がらせを受けた。特に次男の霧羽ユウジ（現・霧科コーポレーション専務）からの仕打ちは壮絶なものだった。暴力をふるい、侮蔑的な言葉を浴びせ、全てを否定した。仕事であげた成果はことごとく掠め取り、その分彼の背中に傷を負わせた。

では、跡継ぎに他にいるのにもかかわらず、なぜ霧羽家は彼のような面倒な存在を引き取ったのだろうか。
父親の霧羽ヤスヒサが科宮チサトと愛人となっていた時点で、科宮家は霧科の株式の3割を保有していた。そして、唯一の科宮家の人間である科宮チサト亡き後、その株式を相続したのはナギサである。霧羽家のねらいはそれであった。ヤスヒサがチサトに近づいた理由もそこにある。

現在、霧科社内では霧羽社長派と柳井副社長派との派閥抗争が起きている。霧羽家は科宮家に対しよい感情を持っていないらしく、柳井派は抗争する上での神輿として科宮家の血を引く彼を抱き込もうとしているようである。

ところが物語が進むにつれ、別の事実が発覚した。本当の霧羽ナギサ（科宮ナギサ）は彼ではなく、白崎イリスだったのだ。
かつて科宮家は迫害から逃れるため、本物のナギサ（現在の白崎イリス）を地球に退避させ、白崎家の人間であった彼を替え玉として火星に残すという計画を立てた。しかし本物を乗せた宇宙船は地球に向かう途中で事故を起こし、彼女自身は生還したものの強烈なトラウマを植え付けられることとなってしまった。
なお、替え玉となる前の彼の名前が何だったかは定かではない。