魔界都市〈新宿〉とは菊地秀行による小説、及びそれに登場する架空の都市である。
1982年にソノラマ文庫から出版された作者のデビュー作。
198X年9月13日午前3時に発生した謎の大地震“魔震”(デビル・クエイク)により壊滅し、魑魅魍魎と犯罪者の跋扈する街と化した〈新宿〉で繰り広げられる念法の使い手である少年、十六夜京也と魔道士レビィー・ラーの闘いを描く。
『魔界都市〈新宿〉』および続編『魔宮バビロン』を除く、『魔界都市ブルース』シリーズ以降の設定について述べる。
198X年9月13日(金曜日)午前3時に発生した都市部直下型大地震、通称「魔震(デビル・クエイク)」により、新宿区は文字通り「隔絶」された。
区の境界線は最大幅200mの「亀裂」によって分断。底すら見えない亀裂からは絶え間なく妖気が吹き上がり、外部からの衛星・通信による観測は全て途絶されてしまう。
魔震による死者は4万5千人を超え、多数の建造物が倒壊。復興計画は区内で多発する怪現象や妖物によって妨害され、「魔界都市」は事実上日本から見捨てられた。その一方、犯罪者や超能力者、魔道士、吸血鬼が「魔界都市」に多数流入。かくして新宿区は妖人魔人が跳梁跋扈する異界となった。
これにより独立行政区的な存在となり、現在では観光および独自の特産物、人ならざる技術の「輸出」により、他の区と比較すると数十倍にもなる高い収入を得ている。
四谷・早稲田・西新宿にかけられたつり橋、および検問施設「ゲート」が唯一の出入り口。
治安は全体的に悪く、犯罪や殺人は日常茶飯事。これを取り締まる警察も暴力装置として突出しており、基本的に犯罪者には人権は存在しない。
新宿区で生まれ育った者は妖気による影響を大なり小なり受けており、異常現象や犯罪に対する認識や行動は区外の人間とは一線を画している。また彼らは「区外」を「苦界」と認識し、「笑いながらゲートを出て行った者はいない」と、区外に出ても生きられない身であると認識している。
観光客向けのガイドブックでは、区内の各地域を危険度ごとにランクづけしている。
「安全地帯」であっても犯罪は発生するが、「危険地帯」となると命の危機は勿論、「最高危険地帯(MDZ)」に踏み入る事は、死以上の悲惨な末路を意味する。
この他にも短編集や外伝など多数が発表され、一癖も二癖もあるキャラクターや設定により、独自の世界観を構築している。
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最終更新:2024/04/25(木) 17:00
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