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AITalkとは、株式会社エーアイ開発・販売している音声合成エンジン並びにソリューションの名称である。

概要

2007年4月提供開始された、音声合成エンジン2017年現在は多言語対応であり、日本語の場合は15人の異なる色を用意している。うち2人は、いわゆる関西弁のような発音となっている。

官民問わず幅広い分野で採用されている。例として、「全国瞬時警報システムJ-ALERT)」、「Pepper」、「#コンパス 戦闘摂理解析システム」などが挙げられる。

法人向け・業務利用を想定して製作されているものの、「かんたん! AITalk」シリーズのように、直接個人向け製品の展開も行っている。また、株式会社AHS発売の「VOICEROIDシリーズ吉本興業株式会社発売のガイノイドTalkシリーズなどは、このAITalkを個人向け用途としてサードパーティを通じ販売したものである。中でもAHS社のVOICEROIDシリーズとは深い関わりを持っている[1]

以下にAITalkの各バージョンについての特徴と、対応するサードパーティ各社から販売された個人向けAITalkエンジン使用製品を記す

バージョン別特徴

AITalk(初代)
Ver.1.0は2007年4月提供開始。
2010年6月のVer.3.2までバージョンアップが続けられた。この時点で基本的な機は既に備わっており、文章をそのまま読み上げ、出力することが可である。AITalk Ver.3.0では、日本語解析処理の改良に伴い、より自然な発音が可となった。
AHS社のVOICEROIDシリーズにおいては月読ショウタ月読アイといった「VOICEROID無印)」のシリーズ製品が同等品にあたる。
AITalk II
2012年6月提供開始[2]
ルビ機が追加された。表記と違う発音をさせたい場合、ルビを振ることによって実現可となる。抑揚の調整も可となった。入力した文章全体に対しての適用となる。
AHS社の「VOICEROID+」 のシリーズが同バージョンを使用した製品にあたる。
AITalk 3
2013年6月提供開始[3]
クセント句(フレーズ)単位での調整が可となった。この範囲変更には、AITalk II実装された抑揚調整機も含まれる。2013年11月には、エーアイ社のHP限定で出力できるデモ版として、関西話者が追加された。その後、「かんたん! AITalk II Plus」の追加パックとして提供されている。AITalk 4.1提供開始まで、AITalkの話者としてはβ版扱いでの提供であった。
AHS社においては「VOICEROID+ EXシリーズバージョンを使用した製品にあたる(厳密には2014年4月に発売された「VOICEROID+ 琴葉 茜・葵」が実質的な+ EXシリーズ一号製品である)。
またヤマハ株式会社からギャラ子 NEOの同梱品として発売された「ギャラ子Talk」、株式会社インターネットから発売された「音街ウナTalk Ex」にも同バージョン音声合成エンジンが使用されている。
AITalk 4 / 4.1
2015年6月 / 2017年8月提供開始。
感情表現が可となった。喜・怒・悲の3種類に対して、個別にパラメータを設定することができる。ただし、AITalk 4標準の話者では、のみが2人・全対応が2人のみと非常に限られている。AITalk 4.1では、感情表現全対応話者が1人増加した他、長らくβ版であった関西の話者2人が製品版へ昇格した。
AHS社においては 2017年6月から販売された「VOICEROID2シリーズガイノイドにおける「ガイノイドTalkシリーズバージョンを使用した製品にあたる[4]
AITalk5
2020年4月より提供開始。従来の「コーパスベース音声合成方式」に加え、ディープラーニング活用した「DNN音声合成方式」を、利用シーンに合わせ選択することができる。[5]
個人利用者向けとしては、2021年からエーアイ自社による個人向けソフトブランドとして販売開始した「A.I.VOICEシリーズが同バージョンの製品となる。

AITalk6
生成方法をボコーダーからニューラボコーダーへ変更した他、ニューラルネットワークの構造を変更し、より自然な音に近い音特徴量を生成できるようになった。
個人利用者向けとしては2022年12月に発売される「A.I.VOICE2」に採用されている。

AITalk CustomVoice

AITalkの特徴である、少ない収録時間でオリジナル音声合成辞書を作成するサービスをより高品質に、より手頃な価格にしたサービスで、2012年から提供されている。[6]

ギャラ子Talk及び一部のVOICEROIDシリーズガイノイドTalkシリーズなどがこのサービス活用して開発されている。

A.I.VOICE

AITalk5をベースに、個人利用者向けとして販売される音声合成ソフトブランド

これまで個人利用者向けソフトとしては「かんたん! AITalk」およびVOICEROIDガイノイドTalk等のサードパーティーによるブランド名で販売されていたが、A.I.VOICEシリーズの発足によりエーアイ自らが個人向け製品に本格参入する事となる。詳細についてはA.I.VOICEの記事を参照。

ニコニコ大百科に記事がある使用・搭載されたキャラクター

VOICEROIDシリーズガイノイドTalkシリーズは各記事を参照。

関連動画

関連項目

外部リンク

脚注

  1. *エーアイ社の音声合成技術OEM提供事例として製品を掲載しており(参考リンクexit)、自社製品に準じる扱いとして、エーアイ社側も各種お知らせを出している。
  2. *2012年5月15日付プレスリリース(PDF)exit
  3. *2013年5月7日付プレスリリース(PDF)exit
  4. *感情表現対応!AITalk®利用の読み上げソフト 「VOICEROID2」6/9より新発売~声優・榊原ゆいゲストの4/25AHS公式生放送で詳細大公開~ 株式会社AI(エーアイ)exit
  5. *新発売!エーアイの次世代型音声合成製品 「AITalk®5 声の職人®」「AITalk®5 SDK」exit 2020.4.30
  6. *音声合成のエーアイが、オリジナル音声合成辞書作成サービスAITalk(R)CustomVoiceの提供を開始exit 2012.4.24
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