ジムクラック(Gimcrack)とは、1760年生まれのイギリスの競走馬である。芦毛の牡馬。
父Cripple、母Miss Elliot、母父(Grisewood's) Partnetという血統。
父クリップルはGodolphin Arabian(ゴドルフィンアラビアン)の後継種牡馬の1頭で、産駒の1頭に初期のドンカスターカップを制したTantrum(タントラム)がいる。
母父(Grisewood's) Partner(グライスウッド氏所有のパートナー)は特筆すべき記録は残っていないようだ。その父の(Croft's) Partnerと区別するために所有者の名前が血統表に記されている。
ジムクラックはハンプシャー州マレルグリーンのギデオン・エリオット氏によって生産され、グリーン氏に売却された。
ジムクラックは成長しても14.2ハンド(約144.3cm)と当時としても小柄な馬体であった。
4歳(1764年)の時に4月のエプソムの50ポンドのプレートでデビューし、当時の有力馬の数頭を破っている。その後2マイル~4マイルのレースに出走し、この年は7戦7勝無敗の成績を残した。この年の末にエクリプスの最初の馬主としても知られるウィリアム・ワイルドマン氏に売却された。
5歳時(1765年)にはニューマーケットでの第1回スプリングミーティングで1勝し、ボリングブローク氏に売却された。その後マッチレースで500ギニーの勝負をし、勝利した。第2回スプリングミーティングでは1000ギニーのマッチレースで2連勝した。10月の500ギニーのマッチレースで1勝し、その2日後の500ギニーのマッチレースでは初敗北を喫した。
この年の7月にはチャールズ・バンベリー卿の妻のサラ・バンベリーは友人に手紙を送っている。
「この前ニューマーケットでのミーティングでジムクラックというとても可愛らしい子馬をみたの。ロッキンガム公、グラフトン公、コンウェイ将軍は次々にジムクラックの前肢にキスをしたわ。でも閣僚より馬のほうが心配だったわ。」
この年の成績は6戦5勝、すべて4マイル以上のマッチレースだった。その後フランスのローラゲー伯爵(のちのブランカ公爵)が購入した。
6歳時(1766年)にはフランスで22マイルを1時間で走れるかという単走での奇妙なタイムアタックに出走させられた。このレースでは「勝利」したが、イギリスでの新聞からはこのレベルの名馬を過酷なレースに出走させたことで批難をあびた。この年の出走はこれだけである。
この年にはヨークに彼を表彰してジムクラッククラブが設立された。
7歳時(1767年)は成績が不安定になり、ウィスビーチ、アスコット、マールボロ、ウェルズでのレースで勝利したが、オッタリー、オドシー、ニューマーケットのレースで敗れている。この年の成績は7戦4勝。
8歳時(1768年)になってもジムクラックは走っていた。エプソムとアスコットで勝利し、またソールズベリーでのシティボウルという競走にも勝利したが、この競走は翌年にEclipse(エクリプス)が勝利するレースであった。その後チャールズ・バンベリー卿に売却され、ヨークでのグレートサブスクリプションパースに出走したが、2着に敗れた。またオドシーでの50ポンドのレースに勝利した。この年の成績は5戦4勝。
9歳時(1769年)にはニューマーケットでの50ポンドの競走で勝利し、300ギニーのマッチレースで勝利したあと、また300ギニーのレースで敗北した。この時バンベリー卿は賭け金で大損したらしく、ジムクラックをグロヴナー伯爵に売却している。その後ニューマーケットでの第2回スプリングミーティングで300ギニーのマッチレースに勝利し、ヨークでのグレートサブスクリプションでは3着に敗れた。この年は5戦3勝。
10歳時(1770年)になってもグロヴナー伯爵のために走り続けた。ニューマーケット第1回スプリングミーティングで200ギニーのマッチレースに勝利し、7月の50ポンドのレースで勝利した。ジョッキークラブプレートでは5着に敗れ、10月のニューマーケットでの競走でも2着に敗れた。この年は4戦2勝。
11歳(1781年)になってジムクラックの最後のレースではPotoooooooo(ポテイトーズ)の母父となるSportsman(スポーツマン)らを破った。その後グロヴナー家の種牡馬として引退した。
通算36戦27勝(1766年の単走でのタイムアタック含む)。
種牡馬としてはPotooooooooを破ったGrey Robin(グレイロビン)やアメリカで種牡馬として活躍したMedley(メドレー)を出した。
1846年には彼を記念してジムクラックステークス(2歳牡騸芝6ハロン、現在はG2)が設立され、優勝馬のオーナーはジムクラッククラブに招待されスピーチを行うことになっている。このレースの優勝馬のミルリーフやロックオブジブラルタルのオーナーもジムクラッククラブに招待されている。
| Cripple 1750 芦毛 |
Godolphin Arabian 1724 鹿毛 |
不明 | 不明 |
| 不明 | |||
| 不明 | 不明 | ||
| 不明 | |||
| Godolphin Blossom 1742 芦毛 |
Crab | Alcock Arabian | |
| Sister to Soreheels | |||
| Sister Three to Steady | Flying Childers | ||
| Miss Belvoir | |||
| Miss Elliott 1756 芦毛 FNo.23 |
(Grisswood's) Partner 1730 芦毛 |
(Croft's) Partner | Jigg |
| Sister one to Mixbury | |||
| Hutton's Grey Barb Mare | Hutton's Grey Barb | ||
| Whynot Mare | |||
| Caelia 1742 芦毛 |
(Croft's) Partner | Jigg | |
| Sister one to Mixbury | |||
| Grey Brocklesby | Broody Buttocks | ||
| Brocklesby |
クロス:(Croft's) Partner 3×3(25.00%)、Sister one to Mixbury 4×4×5(15.63%)
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最終更新:2025/12/28(日) 00:00
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