ブギーポップは笑わないは、上遠野浩平/著、緒方剛志/イラストのライトノベル。電撃文庫より刊行されている。
本項では同作に連なるシリーズに付いても記述する。
アニメ版に関連する動画もこのタグを使っていることが多い。関連タグ:ブギーポップ
第4回電撃ゲーム小説大賞受賞作品。
本作は電撃文庫の代表作と呼べる作品の1つであり、現代少年向け文学の礎。黎明期の電撃文庫の躍進を支える原動力となった。後に「ブギーポップ」の名を冠する続刊が刊行され、「ブギーポップシリーズ」として続いている。シリーズ累計発行部数は420万部。
時雨沢恵一は本作を読んだ事で電撃文庫に投稿を決め、西尾維新は本シリーズの影響で小説家を志し戯言シリーズでデビュー、奈須きのこは武内ブラザーズに「お前が書きたいのはこれだ!」と持ち込まれて読み込んだ事が明かされている。西尾の上遠野への崇拝ぶりを知りたい人は、講談社刊 『ファウスト』 2005 SPRING Vol.5マジオススメ。
10年以上続く作品でありながら巻数は16巻と少ないが、これは上遠野が遅筆という訳ではなく[1]、2003年頃[2]からシリーズの完結に向けて始動している為で、当時のインタビューではシリーズを完結させるのに必要な物語として「合成人間の物語」、「霧間凪の物語」を手がける旨を話していた。
この内前者は『ビートのディシプリン』シリーズ(完結)、後者は『ヴァルプルギスの後悔』シリーズ(2011年12月完結)として順調に進展しており、加えて電撃文庫の『冥王と獣のダンス』、更に上遠野が他社で手がける全てのシリーズ(「ペイパーカットシリーズ」「戦地調停士シリーズ」「しずるさんシリーズ」)とのリンクが計られており、徐々に佳境へと向かっている。
『ヴァルプルギス』の終了を経て、シリーズ2作目で既に後日談が書かれていた「イマジネーター」の物語及び、『笑わない』に登場した竹田啓司、宮下藤花によって、シリーズ最終作である『ブギーポップ・ストレインジ』(2003年時の発表タイトル)を執筆予定、これが当面のシリーズ完結までの予定となっている。
1作目は「美しく艶やかで、惨い」と評価されているように、猟奇描写も多々ありながら青春ものであるという、独自要素の強い作品である。
説明が最小限に留められており、視点が複数存在するという変わった構成がポイントで、複数巻から情報を集めて読者自身が"攻略"する必要があるのがこのシリーズの特徴。別にそんなの関係ねーと適当に読んでも面白みが失われないのも、この作品が評価される所以である。
2作目以降のシリーズは、全てが『笑わない』の姉妹作として定義付けられている。主人公や舞台は毎巻別人物となり、それらのあらゆる物語にブギーポップが関わっている形となっている。
書評によっては、セカイ系の黎明期に"それ"を定義付けた一作としても名が挙がる事がある。
実写映画版、アニメ版、漫画版が存在する。また上遠野の作品は自らが執筆している作品に関しては世界を共有している場合がほとんどで、ブギーポップのキャラクターが別シリーズ登場する事も多々ある(逆に他作品のキャラクターが本シリーズに登場する事もある)。詳しくは内容の説明があまりない(が人物説明は多い)ウィキペディアを参照されたし。
タイトルは『ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom』。
原作の後日談を描いたオリジナルストーリーを採用した。色調が暗く、物語自体も陰気であり、また原作か映画版を見ていないと意味が伝わりづらい作品だった。にも関わらず、『笑わない』を実写化した映画の方は撮影が遅れたため、その物語終了直後から話が繋がる予定だったアニメ版より、遅く公開されるというグダグダぶりであった。とことん不遇である。
制作スタッフには原作の魅力である日常の中の非日常性や、人間賛歌のテーマ性が伝わらなかったのかスルーされたのか、何故かサイコホラーの要素が異常に強く、SFの描写も原作より強めで上遠野の持つ世界観は皆無に近い。また原作の展開を下地にしているが、その後の原作の流れとは全く関係ないアニメオリジナル作品となっている。
ちなみにRSK(山陽放送・岡山県と香川県が放送対象地域)では土曜日の午前6時から放送されていた。この作品をそんな時間に放送して苦情が来なかったのかは不明。グロテスクな描写があったサクラ大戦TVや性的要素の強いマイアミガンズをその時間帯に放映していた常習犯だったから気にしなかったのかもしれない。
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最終更新:2025/12/24(水) 14:00
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