愛なき世界とは、
作者が東大の植物学教授である塚谷裕一から植物学を売り込まれたのをきっかけに誕生した洋食屋の見習いと植物学研究者の卵を中心とした群像劇。
洋食屋「円服亭」に住み込みで働く藤丸は店主の円谷にこき使われつつ、その技術をモノにしようと日々研鑽の日々を送っていた。
ちょっとした事業拡大として自転車でのデリバリーを始めた矢先、近所にあるT大学の教授で常連客の松田から注文を受けT大の研究室へと赴く。
何度も宅配で研究室に出入りするうちに教授の教え子の一人・本村のことが好きになり、ふとした拍子に告白してしまう。
告白の返事を聞くため再び研究室を訪れた藤丸を待っていたのは「愛のない世界を生きる植物の研究に全てを捧げると決めているため人間とはお付き合いできない」という予想を超えた返答だった。
恋に破れ涙を流しながらその場を去る藤丸を追うような無粋な真似はせず見送った本村はすぐさまPCに向かう。論文のデータにアクセスした時には、彼女は藤丸のことなどもう忘れていた。
藤丸陽太
料理の専門学校を卒業して円服亭に住み込みで働いている立川出身の若者。
本村紗英
三度の飯よりシロイヌナズナの研究が好きな院生。気孔などがプリントされた変なTシャツが特徴的。藤丸曰く「植物という銀河の渦に巻きこまれた人」。
円谷正一
国立T大学赤門の向かい側で洋食屋を営む痩身の老人。頑固かついい加減な性格だが料理に対する腕前と姿勢は確か。最近はなちゃんという彼女が出来て浮かれがち。
松田賢三郎
いつも黒いスーツで陰鬱な雰囲気をまとう仕事終わりの殺し屋のような風貌をした大学教授。研究熱心で学生への指導も細やかだが整理整頓能力は著しく低い。
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最終更新:2025/12/06(土) 02:00
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