星を継ぐもの 単語

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星を継ぐもの(原題:Inherit the Stars)とは、ジェイムズ・P・ホーガンの長編SF小説である。

あらすじ

舞台は近未来。ある日、人間ミイラが発見される。ミイラ宇宙を身につけており、装備は地球の技術よりもやや進んでおり、また使われていた言はどこのものでもなかった。

さらに調べてみると、その人間は約5万年前に死んだことがわかった。全世界科学者達が集結してこのミイラに取りかかる。ミイラは生前どんな環境で生きていたのか。大気は、重力は? 暗号解読するように言の解析も進められる。そんな中、木星ガニメデでは宇宙の残骸が見つかって……

概要

1977年イギリスで刊行された、ホーガンのデビュー作。

日本では1980年に池央耿訳で創元推理文庫から刊行され、翌年の星雲賞海外長編部門を受賞した。現在は創元SF文庫で出ており1991年に創元推理文庫SF分類が「創元SF文庫」として独立した際に移動した)、初刊から途切れることなく増刷を重ね、2018年には100に到達。創元SF文庫最大のベストセラーとなっている。

面で発見された5万年前の人類の死体」という極めて魅的なを出発点に、科学者たちが知恵を絞って様々な検証していき、それがやがて人類という種族全体のの解明へと繋がっていくという壮大なSF小説1980年の邦訳当時でさえ「古臭い」「大時代的」と言われたほど古典的なSFの文法に忠実な作品だが、逆にそれが古典的なSFのもつ奮をらせ、幅広い層から支持を集めた。

またそのの魅と緻密な謎解きの過程、そして単純明快かつ壮大な解決の衝撃は、ミステリーとしての評価も高く、SFミステリーとしてはアイザック・アシモフロボットSFミステリー『鋼都市』に並び称される。SF作家は「5万年のアリバイ崩し」と評し、ミステリ評論家瀬戸猛資は「SFとしても本格ミステリとしても傑作exit」と讃えたリンク先は当時の書評)

というわけでSFとしてもミステリーとしても日本では極めて評価が高く、2014年の「S-Fマガジン」のオールタイムベストSF投票では海外長編部門11位ランクイン2012年の「週刊文春」のオールタイムベストミステリー投票東西ミステリーベスト100」では海外26位ランクインしている。なお、イギリスアメリカでは日本ほど評価は高くなく、既に入手不能になっているとか。

本作に続いて『ガニメデの優しい巨人1978年、『巨人たちの1981年と続編が書き継がれ、三部作として完結していたが、後年続編である『内なる宇宙1991年、 『Mission to Minerva』2005年が発表された(※なお、シリーズ最終作『Mission to Minerva』はいまのところ未訳である)

2011年2012年にかけてビッグコミックスにて、SF・伝奇漫画で評価が高い星野之宣による漫画版が連載された(単行本は全4巻)3部作『星を継ぐもの』~『巨人たちの』を基にしており、””の存在が地球生物進化に与えたなど、最新の科学知識を用いて作品世界考察が新たに行われている。こちらも2013年星雲賞コミック部門を受賞している。

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最終更新:2024/04/17(水) 06:00

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