
「俺は奴等から…俺達の過去を返してもらう…!」
METAL GEAR SORID V
THE PHANTOM PAIN
「メタルギアソリッド5 ザ・ファントム・ペイン」とは、コナミから発売されたメタルギアシリーズのナンバリングタイトル、「MGSV」の本章にあたる作品である。
序章『GROUND ZEROES』(別記事)と本章『THE PHANTOM PAIN』(本記事)の二部構成であり、
グラウンドゼロズについてはそちらの記事を、MGS5としての取り扱いはMGS5の記事を参照頂きたい。
グラウンドゼロズの対応プラットフォームは、PlayStation3・PlayStation4・Xbox360・Xbox Oneであるが本作は未詳。
概要
本作「ザ・ファントムペイン」は、序章「グランド・ゼロズ」の9年後、1984年のとある病院から始まる。
“PHANTOM PAIN”とは「幻肢痛」を指す言葉であり、失ったはずの手足などの痛みを脳が錯覚する現象のこと。
そのタイトルの通り、作中ではスネークやカズが手足を失っているらしい描写がなされているほか、「もういないはずの仲間の苦しみを感じる」など、手足以外の「喪失」を幻肢痛に例える台詞も確認できる。
小島秀夫の「今作の登場人物は全員、何かしらを喪失している」という言葉からも、作品の重要なテーマのひとつとなっていることが分かる。
MGSVでは、コナミが開発した独自エンジン「FOX ENGINE」で製作される広大なフィールドと時間経過による天候、昼夜、マップ環境のリアルな変化が売りの「潜入シミュレーター」と称された。
あらすじ
本章:THE PHANTOM PAIN
そして、物語は9年後(1984年)に動き出す…
スネークたちに襲いかかった「惨禍」とは…
「地獄に堕ちた俺達だが――更にその下に堕ちることになる。喪(うしな)われたものを取り戻す…!」
「カズ――俺もあの世から戻ってきた鬼だ…!」
続報を待て。
登場人物
プロローグ「グラウンド・ゼロズ」に登場した人物
- ビッグボス/ネイキッド・スネーク/パニッシュド・スネーク CV:大塚明夫
-伝説を消された英雄-
『MGS3』『MPO』『MGSPW』の主人公。スネークイーター作戦を完遂した伝説の兵士で、現在はカリブ海上に浮かぶ「マザーベース」にて「国境なき軍隊」を指揮する。
『GROUND ZEROES』では、パスとチコを救出するために久しぶりに単独潜入を行う様子が描かれる。
『THE PHANTOM PAIN』では、彼らしき男が9年間の昏睡の末に覚醒し、病院内を襲う謎の戦闘部隊から逃げまどう。その際、彼の左腕は義手になっている他、体もやせ細っており、当初は歩くことすらままならなかった。その後、『MGSPW』に登場したザドルノフのものに似た赤い義手を装着している姿も見られた。頭部を中心として、体内に金属片らしきものがいくつか残っているようだ。
炎上するマザーベースで仲間たちと共に逃げる姿や、顔に大きな傷を負った姿、さらに、雨の中で一人バイクを駆る場面など、様々な行動を見せる。
E3 2013のトレイラーでは、「伝説を抹消された」と紹介されている。彼の『MG』や『MGS』における「実在したのかどうかさえ不明な伝説的兵士」という設定に通じると考えると、愛国者達による情報操作によって、今作の段階でその過去や活躍に関する記録が抹消されたことを示唆しているともとれる。
なお、英語版でこれまでスネークを演じてきたデイヴィッド・ヘイターが降板し、代わりにキーファー・サザーランドが、新たにスネークの声と、表情のモーションキャプチャーも、担当することになった。製作が予定されているMGS実写版で、彼がスネークを演じるのかは不明。
- カズヒラ・ミラー CV:杉田智和
-未来を謀られた策士-
『MGSPW』でスネークの相棒として登場し、後に『MG2』などにも登場する男。
『GROUND ZEROES』では、基地への潜入を試みるスネークを無線で援護する。
とあるトレイラーでは、重体に陥ったスネークに必死に呼びかける姿が見られた。
E3 2013のトレイラーでは、アフガンの砂漠の基地らしき建物の中にとらわれていたのをスネークに救出されている。
このミッションは方法は不明だがミラーがオセロットに依頼したものであり、さらに戦場に生きる者にとって伝説の傭兵として知られるスネークの伝説を取り戻す為に『スネーク一人での救出』を指定した。
視力を失っているような描写がなされているほか、左足や右腕を失ってスネークに支えられて歩く様子も確認できる。
- パス・オルテガ・アンドラーデ/パシフィカ・オーシャン CV:水樹奈々
『MGSPW』に登場した少女。以下、MGS:PWのネタバレにつき反転。パス・オルテガ・アンドラーデは偽名で、正体は、愛国者達と繋がっている諜報組織“CIPHER”のスパイ。
前作ラストで、メタルギアZEKEをジャックし暴れまわったが、スネークによって撃破され、海上に落下し消息を絶った。
ネタバレここまで。
今作では、漁師に救助され、キューバの軍事基地で尋問を受けているとの情報をカズがキャッチしており、彼女の救出のためにスネークが行動していることが台詞にて示唆されている。
E3 2013のトレイラーにおいて、ヘリの内部で腹を割かれているのは彼女であり、腹部に爆弾が仕掛けられているのをスネーク達が摘出しているのだと、ヒデラジにて小島秀夫が明言している。
- リカルド“チコ”バレンシアノ・リブレ CV:井上喜久子
『MGSPW』に登場した少年。子供ながら、サンディニスタ民族解放戦線に参加していた。
以下、同様にネタバレにつき反転。スパイということを半ば知っていながらも(反転ここまで)パスに好意を寄せていた。『GROUND ZEROES』では、彼女の生存と監禁を知り、単独で潜入するも、捕縛されてしまったようで、彼女と同じ収容キャンプに監禁されている。冒頭に登場する、胸にイヤホンジャックのような端子が付いた奇妙な風体の少年こそ彼である。スカルフェイスとの会話の内容からして、何か重大な秘密を彼に話してしまったと思われる。
- エメリッヒ/ヒューイ CV:田中秀幸
-自我を手に入れたギーク-
E3 2013のトレイラーで一瞬だけ登場し、プロローグに当たる「GROUND ZEROES」では声のみでの登場となった。
今作では義足かあるいは歩行補助装置のようなもので、二足歩行が出来るようになっている。
トレイラーでは、彼に酷似した服装の男が、顔に布袋を被せられ水をかけられる拷問をオセロットに受け、さらにそれをカズヒラが見ているというシーンがある。どの時系列の出来事なのか、何故このようなことになったのかは今の所不明。
その他
- オセロット CV:三上哲
-偽りを生きる好敵手-
白馬に乗って、病院から脱走したスネークの前に現れる。ウェスタン風のコートやブーツなど、服装は、『MGS1』以降の彼に酷似している。白馬(ザ・ボスの愛馬アンダルシアンも同様に白馬であった)にスネークを乗せ、炎に包まれた男の追撃を振り切ろうとする。
その後スネークをアフガンの砂漠へ連れて行き、ミラーの救出ミッションを課す。
この時代には、ソ連のアフガニスタン侵攻に参加しており、敵味方の間で「シャラシャーシカ」の名で通っている。
- クワイエット
-言葉を持たない狙撃手-
砂漠でスナイパーライフルを構えている様子が描かれた女性兵士。露出が激しいが小島監督曰く、一応この格好である理由がきちんとあるそうである。
目の周りの黒い模様が一人でに消える描写があり、何らかの能力を持っている可能性がある。また、どうやら言葉を話すことが出来ないようだ。
彼女と思わしき人物が電流による拷問を受ける場面がある。
ビッグボスを関わりを持つ女性スナイパー、といえばスナイパー・ウルフがいるが、彼女とは年齢が一致しそうになく、関連は薄いと思われる。
- イーライ
-運命を呪う少年兵-
E3 2013のトレイラーで紹介された。「自分の運命を呪う少年兵」と紹介されており、見た目はかなり若い。
金髪のオールバックなどの特徴と、劇中年代における年齢、自分の運命を呪うと言う云々の記述など、リキッド・スネークといくらか共通しており、動画のコメントやネット掲示板などで、リキッドの若い頃ではないかと推測する向きもあるが、定かではない。
『THE PHANTOM PAIN』の時点では、リキッドは10代前半であるが、彼は10代から湾岸戦争(年齢設定的にはいわゆる「イラン・イラク戦争」)に参加しているため、この段階で少年兵として活躍していても矛盾はない。
- スカルフェイス CV:土師考也
-素顔を消し去った亡者-
『GROUND ZEROES』トレイラーに登場する謎の初登場キャラクター。
顔面全体が、ひどいやけどを負ったような、あるいは皮膚をはがされたかのようなグロテスクな様相を呈している。
かつてのFOX部隊の隊章を反転させたようなデザインのロゴを用いている正体不明の部隊「XOF」の指揮官。
パスとチコを捕えている基地の人間で、マザーベースから基地へと降り立ったスネークと入れ違いに、「海賊退治」と称しておそらくはマザーベースへ向けて飛び立っていく様子が描かれた。
- コード・トーカー
-故郷を奪われた賢人-
E3 2013のトレイラーで紹介された謎の老人。
ヒデラジでは、既に登場したことのあるキャラクターであることが示唆されているが、正体は不明。
以下は、名前や声が確認されておらず、トレイラーに登場しているのみのキャラクター。いずれも、従来作品に登場したキャラクターであることを明確に証明する要素は現時点ではない。
- 炎に包まれている男
『THE PHANTOM PAIN』にて、病院内などに現れる、全身が炎に包まれた男。発する炎は本物のようだが、それで全身を覆っていながら平然と行動したり、幻のように消えたり、炎に包まれた馬にまたがってスネーク達を追撃するなど、謎が多い。
一部サイトでは、彼の着ているスーツがヴォルギンのものに似ているという指摘もある。
- ガスマスクの兵士
サイコ・マンティスに似たスーツを着た人間。赤い髪以外は素肌が露出しておらず、若干小柄で細身であるため、男女の区別もはっきりとしない。エレベーター前に現れるなど、マンティスに似ているのは服装だけではない。こちらも、天井をすり抜けるようにして姿を消したりするなど謎が多い。
なお、上述の炎の男、このガスマスクの兵士、そしてE3 2013のトレイラーに登場した白いハゲ頭の兵士達は、テロップでまとめて「存在しない者達」と紹介されている。
- 医師
9年間の昏睡から目覚めたスネークらしき男に、現状を説明していた医師。こけた頬や禿げ上がった頭といった外見的特徴のほか、義肢の装具を行った可能性=サイバネティックスに精通している可能性があることから、『MG』や『MGS4』に登場するマッドナー博士と同一視する向きがある。
その他
- ダイヤモンド・ドッグス
スネークが「俺達の新しい家」と呼ぶもの。組織名なのか、それとも場所の名前なのかは不明だが、彼やカズのユニフォームに、かつてのFOX部隊のそれのようなロゴが着けられている。
ロゴは、ダイヤモンドをバックにした犬を描いたものである。
今作の舞台が1984年であること、武装要塞国家アウターヘブンが後に設立される場所が南アフリカであることを踏まえると、当時勃発していたアンゴラ内戦とスネーク達との関わりが予想される。
アンゴラ内戦では、ダイヤモンドが反乱軍の重要な資金源となっており、これの輸出入に関する一連の動きが国際問題にまで発展していた(いわゆる「紛争ダイヤモンド」)からである。
関連動画
※こちらは公開時、MGS5であることも小島作品であることも伏せられていた。
トレイラーミュージックについて
MGSシリーズのメインテーマなどを主なBGMにしてきたこれまでのシリーズ作品と違い、現時点では、発表されるトレイラー毎に、特定のボーカル曲をBGMに使用している。
- 『GROUND ZEROES』:『MGS4』でも使用された“Here's to you”の原曲(ジョーン・バエズ版)
- GDC 2013 trailer:アメリカのバンドGarbageの2012年の楽曲“Not your kind of people”
- E3 2013 trailer:『MGSPW』でもテーマ曲を担当したDonna Burkeの“Sins Of The Father”
関連商品
関連コミュニティ
![ニコニコミュニティは2024年8月に終了しました。]()
関連項目
- メタルギアシリーズ
- MGSV
メタルギアソリッドⅤ グラウンド・ゼロズ
- ビッグボス(ネイキッド・スネーク)
- オープンワールド
- Here's to you
外部リンク
公式サイト