謎解き死にゲー The Immortalを実況プレイ Level8-後編(最終回) 動画

2.9千文字の記事

完結したので、勝手に本作のストーリーを(ラスボス視点から)解説してみる。ネタバレ注意。(文字なのでCTRL+A押して読んでね)


1000年以上前、人間に強大な生命力を与える力を持つ「若さ」の力により、栄を極めていた古代都市があった。「若さ」はドラゴンの群れによって守護されており、人間が容易に手出しをすることは出来なかったが、ドラゴン人間は力のバランスを保ち、一種の共存関係にあった。

しかしある時、古代都市を統括する役人が、魔法使いの力を借り、の独占とドラゴン全滅を画策する。この計画に加わった魔法使いの一人が若き日のモーダミアであり、ドラゴンへの対抗手段である「アミュレット」は彼が開発した。アミュレットは掲げている限りドラゴンの攻撃を受けないという画期的な発明だったが、刻まれたルーン文字を読むことでドラゴンに攻撃する際、その効力がドラゴンのみならず使用者にも及ぶという致命的な欠点があり、ついにモーダミア自身は(ただ掲げる以外に)アミュレットを使用することはかった(主人公Level7で見たの描写からして、軍隊に渡して使用させたと思われる)。

計画は実行に移され、ドラゴンはそのほとんどが殺された。ドラゴンが棲むダンジョンへのは軍隊によって閉ざされた(ダンジョンを塞いだらも入手できないのでは…と思えるが、情報が少なすぎるため詳細は不明)が、そのうちの一頭が軍隊の包囲を抜け出し、古代都市を怒りの火炎で焼き尽くし全滅させた(本作の説明書には「の炎で壊滅したと伝えられる古代都市」という記述があり、史実のうちこの部分だけが伝承されたと考えられる)。

しかし、黒幕である魔法使いモーダミアはただ一人生き延び(Level8における「殺されたがだけが生き残った」という台詞は誤訳であり、実際は「ただ一人だけ生き残った」という訳が正しい)、おそらく戦闘のどさくさにまぎれて入手したの力で1000年の長きを生き続けることになった。だが、それだけの年も彼のドラゴンに対する復讐心(自分から戦闘を仕掛けたのだから全くの筋違いなのだが)を失わせることはかったようだ。

      

1000年近い日が経ち、モーダミアは高い実力を持った魔法使いとして、ダンリック主人公のような優秀な魔道士導・育成していた。しかし、その的は自身のアミュレット子たちに使わせることで1000年前の宿敵であるドラゴンを殺し、再び若さを手中に取り戻すことであり、そのために姿をくらましたフリをして古代都市廃墟ダンリック主人公を導いた。

その際、モーダミアダンリックであるアンナをさらい、自身が操っていた(?)トロールたちに人質として引き渡すことでダンリックを従わせようとしたものの(恐らくダンリックがモーダミアの計画に気づいたためと思われるが、どの段階で気づかれてしまったのかは不明)、アンナリングの力を使って姿を消した事とダンリック本人の強情さにより、計画は破綻。ダンリックは捕らえて拷問にかけ、手下のウリドアを使って主人公にアミュレットを使わせようとした。

しかし、主人公勇気と機転を侮っていたモーダミアは、ダンリック主人公に手渡した「マグネットハンド」の魔法によりアミュレットを奪われ、ドラゴンの火炎を浴び絶命。結局、1000年前の宿敵の前に再び敗れることになったのであった。

     

その後、主人公は(恐らくドラゴンに代わっての守護者となっていた)ノーラックを倒した現在古代都市の住人・ゴブリンたちの協力により、「若さ」の新たなを発見。若返ってアンナと結ばれることになったのであった。めでたしめでたし

疑問点

  • ダンリックはいつモーダミアのたくらみに気づいたのか?
    • 定かではないが、少なくともダンジョン探索開始時には気付いていなかったと思われる。と知りながらモーダミアを倒すためあえてやって来たと考えることも出来なくはないが、モーダミア的から言って彼の野望を阻止するには単にダンジョンに来ないだけで十分なわけで、ノコノコやってきて捕らえられていたなら相当な間抜けである。
    • 人質に捕らえられたアンナを助けるため仕方なく…と考えることも出来なくはないが、それならわざわざモーダミアダンリック宛にメッセージを残す必要もい。あるいはモーダミアはあらかじめ万一の保険のためにアンナ誘拐していたが、当初からそれに気付いていたダンリックは何も知らないフリをしてその場にやってきた、と考えることも可かもしれない。
  • 何故モーダミア1000年もの間ドラゴン退治を保留していたのか?
    • 本作のプロットで最も不自然なのは、ドラゴンを始末して若さを手中に取り戻したがっていたはずのモーダミアが、1000年もの間何もせず座して機会を伺っていたらしいということである。仮にドラゴンがアミュレット以外の手段では倒せなかったとしても、適当を騙して呪文を読ませればそれで済むのだから、本作のように手の込んだ真似をする必要はいはずである。
    • あるいは、アミュレット呪文を読むためには高度な魔法力が必要で、騙すにも自身の直子である主人公ダンリッククラス魔道士でなければ意味がかったのかもしれないが、それでも1000年もの時間をかけて適合者を探す必要は感じられない。ダンリック主人公普通人間なのだから、仮に1から魔道士として直々に鍛え上げたとしても50年もあれば適合者を育成することが可だったはずである。
    • ここから先は筆者の憶測になるが、Level4における主人公に登場するモーダミアは「優しそうな暖かい雰囲気」を持っていたらしいということから推察して、近年になるまでモーダミアドラゴンへの復讐を行うことを考えていなかったのではないか?若さで手に入れた長寿の力で、案外に余生を終えるつもりだったのではないか? (そうだとすると、主人公ダンリックを育成した動機も、ドラゴン退治が的ではなく純教師仕事にやりがいを感じていたからだとも考えられる)
    • そんなモーダミアを今回の事件に駆り立てた要因としては、陳腐な想像だが、老いと死への恐れがあったのではないかと筆者は考える。若さの与える長寿は1000年もの長きにわたるものではあったが、決して無限ではない。いつの日かそれを悟ったモーダミアは再び若さと力を手中に取り戻すべく、の奪還を図ったのではないか?
    • そうなると、ドラゴン退治の要な動機は先に書いたような「復讐」ではなく、あくまでもの奪還こそがモーダミアの最終的であったことになるが、彼がどちらの動機に行動ウェイトをおいていたのかは今となっては知る由もいことだろう。
    • いずれにせよ、この考察が正しいとすれば、師に騙されていた主人公は結局師に打ち勝ったのみでなく、師の一番欲しかったものまで手に入れてしまったことになり、皮な話である。

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