『さよなら異世界、またきて明日』とは、風見鶏によるライトノベルである。
ファンタジア文庫刊、既刊2巻。イラストはにもしが担当。略称は「さよまた」。
概要
『放課後は、異世界喫茶でコーヒーを』の風見鶏による商業書き下ろしライトノベルシリーズ。2020年の刊行開始で、「このライトノベルがすごい!2021」では新作部門9位/文庫部門18位を受賞した。
公式キャッチフレーズは「じわりと心温まる、終末異世界のロードムービーファンタジー」。従容と終末を迎えつつある異世界に転移してしまった少年と、その世界で出会ったハーフエルフの少女、ふたりが旅する道行を描いた、優しい雰囲気のポストアポカリプス・ファンタジー小説である。
2021年3月より、kesimaの手になるコミックブリーゼでのネット連載によるコミカライズが進行中。既刊1巻。
あらすじ
魔力の飽和状態によって、やがて何もかもが白い結晶に変わる終末を迎えつつある世界。
そんな滅びかけの異世界に迷い込んでしまった高校生ケースケは、蒸気自動車“ヤカン”で旅するさなか、ハーフエルフの少女ニトに出会う。ケースケとニト、旅の道行をともにすることとなった二人は、黄昏のファンタジー異世界を生きるさまざまな人々と出会ってゆくこととなる。
主人公と旅の道連れ
- ケースケ
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主人公。現代日本の高校生で漢字では「恵介」。
キャンプ経験が多く、野外での料理が得意。すっかり滅んでしまっていた異世界から元の世界に帰る方法を探すため、“ヤカン”という名を付けた蒸気自動車に乗って旅を続けている。 - ニト
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銀色の髪、深い蒼色の瞳と尖った耳を持つハーフエルフの少女。
絵を描くことを趣味とするおとなしい少女だが、ときおり辛辣。母親の遺品の手帳に絵として描かれていた地を巡る旅をしており、なかでも「黄金の海原」の場所を求めている。
異世界
便利で謎な物品や食材が産出される不思議な「迷宮」と、そこに時折現れる「異世界人」の知識によって発展を遂げた、魔法技術と近代文明が混在する世界。「魔鉱石」を燃料とした蒸気自動車による交通がある程度成立していたらしく、ケースケの乗る“ヤカン”もそのひとつ。
しかしある日、あふれた魔力が人や物を結晶にしてしまう「魔力崩壊」が発生するようになって以来、文明社会はほとんど滅亡した。ケースケが訪れたころには、まだ結晶化していない人々がところどころで生き延び、思い思いに最後の日を待つ状況となっている。
ちなみに、同作者の前作『放課後は、異世界喫茶でコーヒーを』とは、あちこちで世界観がリンクしているととれる描写がある。
既刊一覧
漫画版
関連項目
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