健全な精神は健全な肉体に宿るとは、「身体が健康であれば、精神もそれに伴って健康である。」 と言う意味の格言。
弁護士兼風刺詩人「デキムス・ユニウス・ユウェナリス」の「風刺詩集」にある記述を曲解したものである。
意味
一世紀ごろの古代ローマ時代の弁護士兼風刺詩人「デキムス・ユニウス・ユウェナリス」が生前に遺した「風刺詩集」第十歌の一文である「orandum est ut sit mens sana in corpore sano.(健やかな身体に健やかな魂が願われるべきである。)」が初出である。第十歌は神々へ祈願される富、権力、名声、長寿などは結局は自身への害になるという考え方を主題としている。
これは詩人であると同時に弁護士として活動をして見てきた彼が当時の社会情勢の不安定さと社会の歪みを感じ、それに対する批判であり、「健やかな身体に健やかな魂が願われるべきである。」はそうであれば良いのにと込められた彼の願望でもある。
「健全な肉体を活かすべきは、健全な精神を具現するための行為ではないのか?」とし、誘惑に打ち勝つ強い精神力の大切さを切々と説いたのである。
誤解釈
当初は正しい意味で使われ続いていたが、近代に入り世界各国が軍事色を強める大義名分として曲解し、軍事力で支配するためのスローガン化したものとなってしまい、現代では「身体を健康に保っておけば、おのずと精神も健康になる。」と誤解釈されてしまっている。
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