甲陽軍鑑とは、武田信虎・武田信玄・武田勝頼三代の事績をまとめた軍記である。
概要
作者は高坂昌信…と記されているが、いったん小幡景憲が定説になった後、やっぱり高坂昌信も関わっていない?という主張が近年されるようになり、今のところは論争中である。武田流軍学が江戸幕府に認められたことにより、近世に広く武士層に読まれ、史料性よりも武士のあるべき姿を描く読み物的性格が強い。
そのため近世以降から現在に至るため武田家のイメージ形成に多大な影響を与えたのだが、近代以降の歴史研究ではあまり用いられることはなかった。しかし近年、日本史学、国文学の双方から史料批判が進み、戦国時代武田家の研究にどのように利用できるか、という方向で脚光を浴びつつあり、甲陽軍鑑を史料として用いる歴史学者も現れつつある(もちろん史料的性格から部分的な利用にも批判を加える人物もいるが)。
関連項目
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