関口巽とは、猿である。
概要
そこら辺にいる猿のため、特にありません。
真面目な概要
関口巽とは京極夏彦氏が執筆する小説、百鬼夜行シリーズの登場人物である。「姑獲鳥の夏」「魍魎の匣」など多くの作品で語り部を務め、最も主人公に近い役目を持つ人物。・・・なのだが、作中描写はダメ人間そのもので多くの人物からも馬鹿にされている。その一方、感性そのものは非常にまともな善人でもあり、ダメ人間っぷりが却って読者の共感を呼んでいるのも事実である。
風貌は猿に似ていると榎木津礼二郎から言われている。上で猿扱いしたのもそこが由来である。
うつ病を抱えている。いかんせん作中では恐ろしい事件ばかり巻き込まれているので、余計に悪化の一途を辿ってしまっている。そのため、多くの読者から「このままだと人としてあらぬ方向に行ってしまうのではないか」と心配されている。
こんな有様だが既婚者で雪江という妻がいる。彼の奥さんは作中の内外でよく出来た人と言われている。
作家として
元々大学で粘菌の研究をしていたが、金にならなかったらしく本人の伝手で小説家に転向している。しかし、売れる売れないの前に非常に寡作で全く作品を書かないので結局生活が困窮したままである
どれぐらい書かないのかというと『目眩』という作品が単行本になった後、全く次の作品を書く気がしないまま中禅寺秋彦の付き合いで旅行に行ってしまうぐらい。
一応、作品自体の評価は高めで作中の登場人物が読んでいたり、他の小説家に高い評価を受けたり、中にはライバル視する作家も出てきている。もし多作と言えるほど作品を書くことができれば貧乏から脱出できるかもしれない。
中身に関しては前衛的幻想小説と呼ばれるジャンルらしい。これだけ聞くと「銀河鉄道の夜のようなファンタジックな作品なのか?」と思われるだろうが、そういうわけではないようで、あくまで自身の体験に基づく私小説である。「前衛的幻想」というのはシナリオではなく文体のことを指しているらしく、「名文だと思わせながら、それを壊していくような文体」を得意としている。
モデルがいる?
関口巽にはモデルがいると言われている。関戸克己という人物でアマチュア作家として活動していたが作家として本格デビューする前に2002年に急逝してしまった。享年40歳。
少なくとも関戸克己氏と京極夏彦氏は20年以来の付き合いであったようで、関戸克己氏の遺作となった『小説・読書生活』の装丁や解説は京極氏が手がけている。
しかし、作者はこの説についてインタビューなどで否定も肯定もしておらず、真相は闇の中である。
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関連項目
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