須の記事を書こうというのなら、すべからく次の意味を紹介しなければならない。
人名
中国語圏で人名に使われる。
漢字として
- 意味
- 待つ、もって、しばらく、植物の名、(需と通じて)求める、用いる、(鬚と通じて)ひげ、あごひげ。
- (すべからく~すべしの形で)かならず~するはずである、当然~すべき。
- サンスクリットの音訳に使われる。須達・須弥山・須菩提など。
- 〔説文解字・巻九〕に「面の毛なり。頁に从(したが)ひ彡に从ふ」とあり、顔の毛、つまりひげの意味が載っている。〔爾雅・釈草〕に「須、葑蓯なり」「須、蕵蕪なり」とある。
- 字形
- 会意。彡+頁でひげの意味。彡は長い毛を、頁は頭を表す。
- 須が別の意味で使われるようになり、ひげの意味では鬚が使われるようになった。
- 音訓
- 音読みは、シュ(漢音)、ス(呉音)。
- 訓読みは、もとめる、ひげ、まつ、すべからく~べし。
- 規格・区分
- 常用漢字である。1951年に人名用漢字に採用され、2010年に常用漢字になった(人名用漢字からは削除)。JIS X 0213第一水準。
- 部首
- 須は、〔説文〕で部首である。ほかに頿(髭)・䫇(髯)・𩔹・䫠を収める。
- 声符
- 須を声符とする漢字には𡡓、盨、𩓣、𦅨などがある。
- 語彙
- 須髯・須髪・須臾・須要
- 参考
- 須の右下がカタカナのスのもとになった。
異体字
- 湏は、〔字彙〕に「誤りて湏と作(な)す」、〔正字通〕に「俗に水に从ひて書く」とある異体字。同形の別の字(沬・潣の異体字)がある。JIS X 0213第四水準。JIS X 0212補助漢字。
- 𩓣は、〔正字通〕に「須と同じ」とある異体字。待つの意味で通用する別の字とする字書もある。〔説文解字〕は別の字として載せている。
- 䇓は、〔康煕字典〕に「今文、須と作す」とある異体字。Unicodeに須と同じとある。𩓣の異構。
- 簡体字は须。
関連項目
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