Atari7800とは、米国のアタリ社から発売されたカートリッジ交換式家庭用ゲーム機である。
概要
1984年にアメリカにて140ドルでテスト発売されたが、82年末からのアタリショックなどの影響で当時アタリ社はゴタゴタしており、分割されたアタリ社の家庭用ゲーム機部門とコンピュータ部門を買収した新社長ジャック・トラミエルによって一旦販売が打ち切られる。
米国のゲーム市場がかなり冷え込んでいたのと、新社長のトラミエルがアタリ社を当時注目されていたホームコンピュータ市場へと舵を切りたかったのが主な理由のようだ。
トラミエルによって「アタリ・インク」から「アタリ・コーポレーション(アタリ・コープ)」に社名が変更された同社から、86年に再びAtari7800は発売されることになる。当時アメリカでは任天堂がゲームへの不信感を解消してNESの勢力を伸ばしており、それに対抗する策だったようだ。が、いかんせん2年寝かしていたせいでファミコン(NES)に比べて見劣りする性能に成り下がってしまっており、同時期のマスターシステムにさえ商業的に惨敗することになる。
ニコニコ動画においては、(何故か)忍者が(何故か)5番アイアンだけでボールを打ちながら(何故か)サメやドラゴンの徘徊するゴルフコースを周る怪作「忍者ゴルフ」の動画が有名である。
スペックなど
スペック上は高解像度の画面でゲームを作れるのだが、プログラム上の処理が難しいため殆どのソフトは低解像度モードで開発されていた。N64のソフトがほとんど32bitモードで開発されていたのと似たようなものだが、結果的にこのせいでファミコンより荒いグラフィックのソフトばかり発売されることになってしまった。
商業的に失敗したAtari5200の反省を踏まえ、Atari5200には無かったAtari2600との互換性を持たせている。Atari5200をなかったコトにしてAtari2600の後継機として出したかたちだが、正直Atari5200くらい影が薄い存在と言っても過言ではない。ソフト側に音源チップを積むこともできるが、互換性をもたせるために同じ部品を乗っけているので、基本的に音源の性能はAtari2600とほぼ同等である。このためユーザーの音源への評価はイマイチだった。
Atari2600で非公認の卑猥なゲームが発売されてしまった経緯もあり、Atari7800では非公認ソフトが動かないようにファミコンなどと似たプロテクト機能が搭載されている。
計画に比べて発売されたソフトは多くなく、開発中のROMなどが流出すると高値で取引されることが多い。近年も有志の開発者やファンによってAtari7800用のソフトが作られ、E3などのゲームショーの片隅で販売されている。
関連動画
関連商品
関連項目
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