PC枕木は素材にプレストレスト・コンクリート(Prestressed Concrete)を利用した枕木である。
概要
木材を用いた枕木は比較的安価であり、砕石(バラスト)の喰い込みが良い等の理由があるものの、腐敗等が生じやすいために寿命が短いのが欠点とされている。
一方、コンクリート製の枕木は耐久性が強く、50年程度の利用が可能である。ただし、枕木1本の重量が数百kgに及ぶため、施工時のコストが増加するといった欠点も存在する。但し、木製枕木と比べると保線作業時のコストが低下するので一概にコンクリート製はコストパフォーマンスが悪いとは言えないであろう。
ただし分岐器やロングレールの継ぎ目付近など釘の配置が複雑な部分には不向きであり、釘を打つ自由度の高い木製枕木が依然多くつかわれていたが、最近は合成樹脂製の枕木が開発され、そちらにとってかわりつつある。
このコンクリート製枕木で最もよく用いられるのがプレストレスト・コンクリートを利用した「PC枕木」である。
プレストレスト・コンクリートはコンクリートにあらかじめ応力を加えたもので、引張力に弱い通常のコンクリートよりひび割れを防止することが出来る。プレストレスト・コンクリートの詳細はWikipediaの項目を参照されたし。
なお、PC枕木の内部にはピアノ線などが入っており、線路からの鉛直加重に対する曲げ剛性が強くなっている。
同人誌「電車でD」で人を殴る際に利用されたほか、ニコニコ動画においても旅m@sで千早がPC枕木を振り回す姿が確認されている(→怪力ちーちゃん)。
最近では地方私鉄でもメンテナンスコスト削減の為によく採用されている。2~3本おきに木枕木と混ぜて使っているパターンも有る。
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