バントゥ諸語とは、ニジェール・コンゴ語族に属する言語群である。
概要
ニジェール・コンゴ語族とはアフリカにある4つの語族のひとつである。そのうちアフリカ大陸赤道以南に広く分布しているのがバントゥ諸語であり、代表的な存在としてスワヒリ語があげられる。
何せ700言語も属する膨大な言語群であるため言語学者・ガスリーによる分類をもとに17のゾーンと数字で分類することが慣例的に行われている。
名詞クラス
名詞クラスとはインド・ヨーロッパ語族における男性名詞、女性名詞、中性名詞にあたるあれである。クラスの数は少ない言語で10種類、多い言語では23種類持っており、それぞれのクラスには独自のクラス接頭辞がありこれらが呼応して用いられている。
60年代に復元されたバントゥ祖語では1~19、24が存在しているが、このバントゥ祖語には存在しない名詞クラス20~23が存在する言語もある。
動詞の構造
バントゥ諸語の動詞はおおよそ以下の順番で現れる。
基本的には主語接辞、語根、末尾辞のみを必須とする言語が多い一方、目的語接辞を2つとることができる言語もある。
おおよそそれぞれの構成要素は
おおよそ1,2はどの言語にも存在するが、3は言語によってかなり異なる形で現れる。
主なバントゥ諸語
以下のような言語が存在する。
- ツワナ語 (ツワナ族)
- ルンディ語 (ツチ、フツ族)
- カコ語
- リンガラ語(コンゴ、アンゴラ、中央アフリカ共和国のリングワ・フランカ)
- モンゴ語 (モンゴ族)
- テテラ語 (カサイ・オリエンタル州北部で使用されている)
- ルバ語 (ルバ族)
- コンゴ語 (コンゴ族)
- ルワンダ語 (フツ、ツチ)
- ファン語 (ファン族)
- ブビ語(英語版) (ブビ族)
- ンドウェ語/コンベ語(ンドウェ族/コンベ族)
- ブジェバ語 (ブジェバ族)
- バレング語(バレング族)
- ベンガ語(ベンガ族)
- バセケ語(リオ・カンポ)やバタ北部などで使用されている)
- ベティ語 (ベティ族)
ケニヤ
- ソト語 (ソト族)
- チェワ語、ニャンジャ語 (各々チェワ族とニャンジャ族が用いる。ただし、この2つの言語はほぼ同じものである。)
- トゥンブカ語 (トゥンブカ族)
- ヤオ語 (バントゥー) (ヤオ族)
- ンデベレ語 (南ンデベレ人)
- ペディ語 (別名北ソト語で南アフリカ共和国の公用語の1つ)
- スワティ語
- フティ語 (フティ族)
- ソト語 (ソト族)
- ツォンガ語 (シャンガーン族)
- ツワナ語 (ツワナ族)
- ヴェンダ語 (ヴェンダ族)
- コサ語 (コサ族)
- ズールー語 (ズールー族)
- ガンダ語 (ガンダ族)
- マサバ語 (マサバ族)
- ソガ語 (ブソガのソガ族)
- キガ語 (キガ族、南西部のキゲジで用いられる)
- ニョロ語 (ニョロ族)
- トロ語 (西部のトロ王国で用いられる)
- ルンディ語 (ツチ、フツ)
- ニャンコレ語 (南西部のアンコーレ王国で用いられる)
- ルイヤ語 (ルイヤ族)
- ルワンダ語 (ルワンダの公用語)
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関連項目
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