エアアニメとは (エアアニメとは) [単語記事]

概要

新ジャンルのアニメであるとは言われるが、黎明期のジャンルが常にそうであるように、明白な定義があるわけではなく、内容的にも千差万別である。強いて言えばOP等の関連曲にボーカロイドを使用したものが多いとされるが、これも定義と言うほどのものではない。

エアアニメを特徴付けるのは内容よりはむしろその消費のされかたにあると言える。何しろ、アニメ本編を視聴することが非常に困難なのである。

通常のアニメであれば放送前にまずアニメ誌などで広告され、放送時にはある程度の幅の系列局で放送される。また放送された後も再放送や、何よりDVDなどによって視聴することが出来る。

しかしエアアニメと呼ばれるアニメは多くが特定の地方局でのみ放送され、事前の予告や再放送は行われていない。DVDも少数のみがプレスされ入手困難となっている。まれにニコニコ動画に本編をアップロードする猛者が居るが、運営の対応は通常のアニメよりも更に厳しいとも言われ、瞬時に削除される結果に終わっている。

このような流通体制から、話題になっているにも関わらず誰も本編を見たことがない、という状況が頻発し、誰とも無く、これらのアニメは空っぽのアニメ、「エアアニメ」と呼ばれ始めたのである。

ただこのような状況にも関わらず、僅かにアップロードを許容（？、実体不明）されているOPやEDの動画では、本編の感想などのコメントが活発になされ、少数ながらも熱心なファンが居る事が伺える。一方で「何処で放送してるんだよぅ！」といった嘆きの声も散見される。

このネット時代に不可思議とさえ思える情報格差構造こそが実際に本編を見たファンの優越感を刺激し、ネットへの違法流通を防ぐ心理的障壁となっていると同時に、高価なDVD等を確実に販売する戦略であるとの説もささやかれている。

架空のアニメを設定して、そのアニメが存在するかのような行動を取って楽しむ遊び。

多くはアニメのOP風動画や主題歌風の楽曲がまず投稿され、ここに「誰か本編うｐして！」「12話は作画神だったな」「7話の超展開は無い」などとアニメに対するコメントが投稿されることで成立する。

職人の悪ノリが進むと、関連動画やイラスト、漫画、SSなどが投入されて設定が膨れあがり、最終的には中心であるはずの原作のみが存在しない二次創作ジャンル、というなんとも不思議な存在が出現する、筈である。

アニメOP 風動画を核とする関係上、架空の主題歌を歌う事の多いVOCALOIDとの親和性が高い。

架空の原作を作ってしまう事自体は先例があるが、現在ニコニコ動画で行われているものに関しては、卑怯戦隊うろたんだーの影響が大きいと思われる。

元々エアアニメだったのが設定が充実し、有志により本当に動画シリーズ化されたものは対象から外れる。

代表的な作品として以下のものがある。