ケへへへッ......暇なんだね?とは、小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の「10 ハンター」で発された台詞である。
ケへへへッ......暇なんだね?とは、小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』の主人公ハサウェイ・ノアが、アースノイドのタクシー運転手に言われた衝撃的な一言である。
地球連邦の高官たちは人口が1億以下になるよう居住制限されていた地球への逆移住を開始し始めており、その一方で警察組織『マン・ハンター』を操って不法滞在者(権力を持たない一般人)をスペースコロニーへと追放。自らの既得権益を拡大し、地球環境を私物化、ひいては汚染していた。
ハサウェイはこうした連邦上層部の不正に反感を覚え、「全人類の地球外移民化による地球環境の保護」を訴える秘密結社(テロ組織)『マフティー・ナビーユ・エリン』に参加。短期間のうちに同結社の指導者『マフティー』に任命されていた。
高官暗殺計画の為に東南アジアの都市ダバオを訪れたハサウェイは、マン・ハンターと不法滞在者の銃撃戦に巻き込まれ、その場から逃れるためにタクシーへ飛び乗った。アースノイド(地球居住者)のタクシー運転手は世間話の中でマフティーを支持しながらも「何故マフティーはマン・ハンターを攻撃しないのか?」「彼らが主張する全人類の地球外移民化という理想はよく分からない」「ダバオの環境は住民が暮らせる程度には保たれている」と不満を漏らす。ハサウェイは自らの正体を伏せつつも「マフティーが守ろうとしているのは千年先の地球環境であり、それではダメなのか」と組織の大義を語る。
しかし、タクシー運転手は「マフティーって人は暇なんだね」「(一般市民の)暮らしにそんな先を考えている暇などはない」と言い返してきたのである。
このタクシー運転手が発した「暇」という日常的な言葉は、ハサウェイには衝撃的だった。ハサウェイが最近まで滞在していた宇宙では、スペースノイド(宇宙居住者)がマフティー・エリンを救世主もしくはニュータイプの再来、地球連邦政府を浄化すると祭り上げていた動きとは対照的だったからである。
ハサウェイはタクシー運転手の言葉に理解を示しながらも、同時に地球連邦政府が組み立てた権力・搾取構造の根深さを目の当たりにしており、テロ行為でそれを破壊するしかないという現実に苛立つのだった。
タクシー運転手は、地球連邦政府の高官達に大金を払う事で地球居住許可証を得ようと考えており、その費用を稼ぐために日々の生活に追われ思考停止している人間である。そんな小市民にとってマフティーとは「かっこうつけて偉い人達をやっつけてくれるのはいいが、学がありすぎて理解出来ない連中」というのが、原作小説の上巻で描かれた内容である。
しかし、中巻からは、地球連邦政府が同統治機構の直轄にいる者が好きに地球に居住できるという『地球帰還に関する特例法案』を可決させようとしているという企みが明らかとなり、それは法律文章上では予見出来ないよう、巧妙に仕組まれていた。
下巻では、マフティー・エリンの妨害も虚しく『地球帰還に関する特例法案』が可決されてしまい、マン・ハンター的行為の合法化、地球連邦政府が正規の居住許可証所持者からでも土地を接収出来てしまうようになった。マフティーを暇人扱いしていたタクシー運転手だったが、『地球帰還に関する特例法案』が可決され一番苦しむ事になるのは、地球に居住していて、連邦政府の閣僚のような特権を持たず、マン・ハンターから身を守る武力も持たないタクシー運転手のような一般市民のアースノイドであった。
ただ、マフティーに大義があるとは言っても、彼らが「連邦高官の暗殺」「モビルスーツによる議会の襲撃」などといった手段を行使するテロ集団であることも事実であり、ハサウェイ自身もそれを苦々しく思っている。また、上記の通りマフティーの最終目的は全人類を地球外へ追い出す事である為、仮にマフティーが勝利したとしてもタクシー運転手がダバオを追われる事に変わりはない。結局のところ、彼がどのような思想を持っていたとしても、運命は大して変わらなかったとも言えるだろう。
2021年に小説『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』を原作にした同名の映画が公開された。タクシー運転手も原作同様登場しており、配信サービスやBlu-ray版などの字幕によれば、台詞は「ヘヘヘヘヘヘッ暇なんだねその人さ」と原作小説から僅かながら改変されていた。
2023年には上記の映画版を地上波用に編集したTVエディションが、毎週日曜午後5時からMBS/TBS系全国28局ネットにて放送された。タクシー運転手の登場シーンはハサウェイがタクシーに乗り込むまでのシーンが僅かながらにカットされた、台詞はほぼ映画版と同様である。こちらは字幕が多少変更された。台詞は「はははっ。 暇なんだね その人さ。」と句読点を付ける、語句間のスペースが空けられた文章となっている。
掲示板
99ななしのよっしん
2023/03/05(日) 10:47:29 ID: BwUG8vrwMJ
100ななしのよっしん
2023/03/05(日) 18:55:33 ID: rqCmyaCC4B
>>98
まず>>78で書いてるのは「短絡的なテロに走る人たちは間違いで、別ルートで攻めるのが正道だろう」なのは伝わってる?
他の創作に間違いに走ったおじさんが居たならそのおじさんがおかしかっただけとしか言えないんだが…
「非実在の一人がテロをしたから同じ思想の人はみんなテロに走る」と言いたいのか?
実際に協力者のダンデは理念に賛同して破壊的実行に賛同していないから、ダンデとローズの立場を入れ換えるだけでカネもコネもあって1000年先の改善を目指し性急な行動をしない人が成立すると思うが
結果が全てもおかしい
目的と付随結果は分けられる
他に手段がないと示されるなら理解を得られるパターンはいくらでもあるし、持続可能な環境改善が行われる事はある
ローズがおかしいのは1日行動を早める事で1000年先にどのような良い影響を与えるのか何も示していないため
作中で人気描写もあるようなので作品が違えばむしろあのおじさんが口先上手く丸め込んで一般人が扇動される展開でもおかしくな
(省略しています。全て読むにはこのリンクをクリック!)
101ななしのよっしん
2023/03/12(日) 21:44:17 ID: 6BAiOT35GA
1000年先のスケジュール考えるとか暇以前に能天気過ぎる
なんでこの手のやつらってもっと現実的な目線で考えられないんだ
だからテロなんて非常識な方法に走るんだ
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最終更新:2023/03/22(水) 19:00
最終更新:2023/03/22(水) 19:00
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