ペナルティーキック

PKを外すことが出来るのは、PKを蹴る勇気を持った者だけである

　　～ロベルト・バッジョ～

ペナルティーキック（Penalty Kick）とは、サッカーのルールの一つである。PKと略される。

概要

ペナルティエリア内で守備側が重い反則を犯したときに与えられる。重い反則、というのは具体的には直接フリーキックが与えられる反則である。

ペナルティーエリア内に守備側のゴールキーパーのみがいる状態で、攻撃側の特定の一人の選手がペナルティーマークに置いたボールを蹴ることができ、直接ゴールすることが認められるという大変得点に結びつきやすい攻撃側に有利な権利である。

しかし得点する確率が高いとはいえ必ず得点できるわけではなく、多くの名選手がPKを失敗している。

ジーコ（1986 FIFAワールドカップ）、プラティニ（1986 FIFAワールドカップ）、ウリ・へーネス（UEFA EURO 1976決勝のPK戦）、ロベルト・バッジョ（1994 FIFAワールドカップ決勝のPK戦）、…

一方でPKが非常に得意な選手もおり、PK職人などと呼ばれる。

PKは必ずシュートをしなくてはいけないわけではなく、前方にボールを蹴ることのみが要求されており、前方にボールを出し（このときインプレイになる）走りこんできた味方がボールを保持して攻撃を継続してよい。クライフがアヤックスにいる際、実際にこのようにして得点を決めている。またアンリとピレスがアーセナルで同様のことをしようとして失敗し、佐藤寿人と槇野智章がサンフレッチェ広島で成功させてている。

ボールが蹴られるまで、ゴールキーパーは少なくとも片方の足をゴールラインの上または後方に位置させておく必要がある。また、キッカーとゴールキーパー以外の選手はペナルティーエリア及びペナルティーアークの外で、ペナルティーマークよりも後方に位置している必要がある。これに違反した場合、攻撃側の違反ならゴールした場合、守備側の違反ならノーゴールだった場合に蹴り直しになる。

PKは得点の可能性が極めて高いため、本来レッドカードが提示される決定的な得点機会の阻止（DOGSO）はイエローカードに、イエローカードが提示される大きなチャンスとなる攻撃の阻止（SPA）はカードなしにそれぞれ引き下げられる（ただし、ボールにプレイしようとした結果によるものに限られる）。

PK戦

PK戦（Penalty Shootout）は、トーナメントなど必ず上へ進出するチームを決定しなければならない試合で、延長戦を終えても決着が着かない場合、ペナルティーキックを互いに蹴りあって、どちらが進出するか決める方法である。PK戦による決着は公式記録では引き分けとして扱われる

PK戦は誰かが失敗するまで続くゲームです。失敗者を必ず生み出す残酷なくじ引きです

イビチャ・オシム

トーナメント以外でも初期のJリーグのように引き分けがないリーグ戦でPK戦を採用していることもある。

1970年からFIFAやUEFAで採用された。それまでは時間内に勝敗が決まらない場合には再試合か抽選で勝敗を決めていた。1970年以前にも1950年代にはいくつかの国でPK戦に似たルールが採用されていた。

方法

PK戦ではどちらかのサイドのゴールで互いにペナルティーキックを蹴りあい、5人蹴ったときの得点数で勝敗を決する。試合中のペナルティーキックとは異なりキッカーはキーパーが触った後ボールを蹴ることはできない。5人蹴るより前に勝敗が確定した場合はその時点で終了となる。

5人蹴った時点で同点の場合には1人ずつ蹴りあって差が生まれた時点で得点が多いほうが勝ちとなる（サドンデス方式）。試合終了時にフィールドに残っていた選手全員（基本的には11人）が蹴りあって勝敗がつかない場合は最初のキッカーに戻ってPK戦を続行する。

フィールドに残っていた選手の人数に差があった場合は、人数が多いチームが相手チームと同じ人数になるように競技者を減らす。なお、減らされた選手はPK戦自体に参加できないので、ゴールキーパーをキッカーから外すということはできない。

有名なPK戦

• 1994 FIFAワールドカップ決勝（ブラジル - イタリア）
• 2006 FIFAワールドカップ決勝（イタリア - フランス）
• 2011 FIFA女子ワールドカップ決勝（アメリカ - 日本）

関連動画

クライフのPK

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関連項目

• 遠藤保仁（遠藤保仁変態PKリンク集）