ミズムシとは、
当記事は1.と2.を解説する。
節足動物門昆虫綱カメムシ目ミズムシ科に属する水生昆虫の総称。
及びHesperocorixa distanti distanti の標準和名。
体長は3㎜から1㎝程度と小さい。大きな複眼とオールのような後ろ足が特徴的である。
タガメやミズカマキリなど、カメムシ目の水生昆虫には肉食性の種が多いが、ミズムシの多くは藻類や微小な動物を食べる。
流れの緩やかな浅い川や池に生息しており、普段は泥や水草にしがみついている。呼吸用に空気を溜め込んでいるため、何もしないと水面に浮かんでしまうのである。そうなってしまわないように水中では何かに掴まっていることが多いのだが、その習性を利用した遊びがある。
①空の容器に水といくつかの小さなシート、そしてミズムシを入れる。
②シートに掴まろうとミズムシ沈下。
③シートを掴むもそれごとミズムシ浮上。
④慌てて他のシートを掴みにミズムシ沈下。 ……以後③と④の繰り返し。
このようにミズムシは浮いたり沈んだりを繰り返すので、ミズムシとその仲間であるコミズムシには風船虫という俗称があり、親しまれている。だがこの遊び、ミズムシにとっては体力の浪費以外の何物でもない。無限ループってこわくね?
ミズムシ(Hesperocorixa distanti distanti)は体長1㎝前後で、北海道、本州、四国、九州に分布している。
節足動物門甲殻亜門軟甲綱ワラジムシ目(等脚目)ミズムシ科に属する淡水生の等脚類(ワラジムシの仲間)の総称。
及びAsellus hilgendorfi の標準和名。
なんと、科の名称と標準和名が昆虫のものと一緒なのである。しかし混同されているわけではなく、分類学上で甲殻類のミズムシ科はAsellidae、昆虫のミズムシ科はCorixidaeと区別されている。
また、世界共通の名前である学名では混同を避けるために、異種で名前が被った場合通常後からつけられたものが新参同名(ホモニム)として無効になる。
体長約1㎝。触角の長いワラジムシのような格好だが、尾の部分は明らかに違う。
日本中に分布しており、淡水に生息している唯一の等脚類で、藻類や水中の枯れ葉などの有機物を食べる。また、水槽でエビや魚を飼育しているといつの間にか住み着いていることがある。その場合水槽内の汚れを食べたり魚類の餌になったりと害はないが、気味悪がられることがあるほか、増えすぎることもあり、ミズゲジという俗称で嫌われ駆除の対象になる。卵は腹部の保育嚢で保護し、親と同じような形の子を産む。雄はペアの雌を抱き込むようにして保護する。
汚染に強く、養分に富んだ水域で大量発生するため、水質階級Ⅲ(汚い水)の指標生物になっている。
近縁種にはウミミズムシ科のウミミズムシ(Laniropsis longiantennata)がいる。名前の通り海に生息する。
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最終更新:2025/12/05(金) 19:00
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