リットリオ級戦艦とは、ヴェネツィア公国海軍の保有する戦艦の形式である。
この記事では、『ストライクウィッチーズ』をはじめとする「ワールドウィッチーズ」世界におけるリットリオ級戦艦について記述する。
ヴェネツィア公国海軍が保有・運用する最初で最後の超弩級戦艦。<リットリオ>、<ヴィットリオ・ヴェネト>、<ヴェネツィア>、<ドージェ>の4隻が建造された。
地中海の守護者ヴェネツィア海軍の中核として、地中海における対ネウロイ戦闘を目した設計で建造され、オペレーション・マルス(ヴェネツィア奪還作戦)やデロス島攻撃作戦など各地での戦闘に投入された。
一、二番艦たる<リットリオ>と<ヴィットリオ・ヴェネト>は全長237.8m、基準排水量41,177t、満載排水量は45,963t。<ヴェネツィア>、<ドージェ>では全長240.7mへと約3m艦体が延長され、満載排水量も46,215tに拡大した。全幅は32.8m、喫水10.5m。
機関としてギアードタービン4基4軸、重油専焼缶8基を搭載し機関出力140,000shp、最大速力31.5ktを誇る高速戦艦であるが、地中海での運用を前提としているため、航続距離は20ktで3,920海里とかなり短めにおさえられている(基準排水量・艦体規模でほぼ同等となるカールスラント海軍のビスマルク級戦艦は16kt/9,280海里)。
主兵装は対ネウロイ戦闘能力を重視して高初速の長砲身50口径381mm3連装砲塔を3基搭載し、対大型ネウロイ用対空焼夷弾を発射可能。ほかに55口径152mm3連装砲4基、53口径90mm単装高角砲12基、各種機銃・機関砲類を多数搭載している。装甲は水線帯70mm+280mm、砲塔350mmで、こちらもネウロイとの戦闘を意識し、被弾時の浮力維持のため舷側水線下に特殊硬化・難燃処理した木材を充填している。
艦尾には艦載機発艦用のカタパルトを有している(搭載数は3機)ほか、外見上の特徴として、艦全体に施された紺色の洋上迷彩塗装、ヴェネツィア海軍艦に特有の前後部甲板の紅白帯塗装、砲塔上面に並べられた救命ボートがある。
後述する事情により、<リットリオ>と<ヴィットリオ・ヴェネト>の戦歴には大きな混乱・混同が存在しており、やむをえず同一の事項について両艦に重複して記述している場合があるため留意されたい。
艦名は古代ローマ時代に公権力を象徴した「三本の斧」に由来する。
1945年春にはヴェネツィア海軍第1戦隊の旗艦を務めており、アドリア海において艦隊(<リットリオ>のほかザラ級重巡洋艦3隻、ナヴィガトーリ級駆逐艦8隻から構成)を率いてネウロイX-12と交戦。第一、第二主砲塔の間にネウロイのビーム攻撃を被弾・炎上したが、扶桑皇国の援一号作戦による宮藤芳佳軍曹の支援を得て戦場からの離脱に成功した。
1945年5月のオペレーション・マルスに際しては艦隊左翼、<ビスマルク>、<ティルピッツ>に続航する位置に配置された。作戦後半、超巨大コア(ネウロイX-23)のビーム攻撃を右舷側に被弾している。その後は艦隊とともに同年夏のデロス島奪還作戦に参加し、同島の洞窟内に潜伏する大型ネウロイを攻撃、破壊に成功した。
1945年春当時(対ネウロイX-12戦闘時)、およびオペレーション・マルス当時の艦長はレオナルド・ロレダン大佐、副長はジョヴァンニ・コッラルト中佐。
艦名は第一次ネウロイ大戦におけるヴィットリオ・ヴェネトの戦い(ヴェネツィア・ロマーニャ連合軍が怪異を撃退)にちなんだもの。
1945年春にはヴェネツィア海軍第1戦隊の旗艦を務めており、アドリア海において艦隊(ほかにザラ級重巡洋艦3隻、ナヴィガトーリ級駆逐艦12隻)を率いてネウロイX-12と交戦。第一、第二主砲塔の間にネウロイのビームを被弾・炎上したが、扶桑皇国の援一号作戦による宮藤芳佳軍曹の支援を得て戦場からの離脱に成功した。
1945年春当時(対ネウロイX-12戦闘時)の艦長はレオナルド・ロレダン大佐、副長はジョヴァンニ・コッラルト中佐。
同艦と<ドージェ>では艦体が約3m延長された。その他、詳細は不明。
艦名「ドージェ」は、かつての共和国時代のヴェネツィア元首のこと。
本艦では艦首にストライカーユニット対応のカタパルトとエレベーターを持つほか、1945年秋までに対ネウロイ装甲に換装してビーム抗堪性を強化している。
1945年5月、オペレーション・マルス発動にあたっては、艦隊左翼、ビスマルク級戦艦ならびに<リットリオ>の後方に配置されていた。作戦実施時の動向は不明。
1945年秋、オペレーション・サウスウィンド参加のため地中海方面の作戦を担任する第一艦隊から一時的に第二艦隊第一戦隊に移されて北海を回航中、護衛の駆逐艦隊が補給のため離脱しているさなかに、ベルギカ・アントウェルペン沖において自航する不審な氷山と謎の無線撹乱に遭遇。整備不良のストライカーユニットでほとんど偶然に駆けつけた宮藤芳佳少尉を収容しつつネウロイの擬態と判明した氷山(ネウロイX-28)と交戦する。
艦内でユニットを再整備した宮藤少尉とともに最重要補給拠点アントウェルペンを護るべく決死の奮戦に突入し、対ネウロイ装甲はビームによく抗堪したがついに貫徹され、第2砲塔大破、後機室破損、左大傾斜などの損傷を受けた。しかし損害で脅威度が低下したことで追撃は免れ、戦闘終了後にアントウェルペンに着岸した。
1945年秋当時(対ネウロイX-28戦闘時)の艦長はカルロ・グリマーニ大佐。副長はアルマンド・イキアーノ中佐。
アニメ『ストライクウィッチーズ2』から登場。2話においてヴェネツィア艦隊を率いて登場したのが初出で、第10話ではマルタ島奪還作戦(スレッジハンマー作戦)に1隻が参加。11-12話におけるオペレーション・マルスにも2隻が参加し、少なくとも1隻が被弾している。
『ストライクウィッチーズ劇場版』ではアバン戦闘に登場。『ストライクウィッチーズ Operation Victory Arrow』ではOPに登場したほか、Vol.2「エーゲ海の女神」では『SW2』2話同様に1隻がヴェネツィア艦隊を率いてデロス島奪還作戦に参加し、最終局面の大型ネウロイ破壊を担った。
『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』では1話から<ドージェ>が登場。その動向とグリマーニ艦長が同話のキーポイントを担い、つづく2話では氷山ネウロイを相手に一歩も退かぬ大立ち回りでその雄姿を見せつけた。
『ストライクウィッチーズ2』における艦型解説はBD/DVD第1巻特典『全記録弐 第一集』に、『ストライクウィッチーズ ROAD to BERLIN』における<ドージェ>の解説(<ドゥージェ>として)は同第1巻特典『全記録参 第一集』に収録。
アニメ登場時の設定に混乱があり、『SW2』2話の艦は艦隊陣形の設定(オフィシャル・ファンブック所収)上では<リットリオ>だが、作中に艦長と副長として登場するレオナルド・ロレダン、ジョヴァンニ・コッラルト両名の設定上では、両名は<ヴィットリオ・ヴェネト>の艦長と副長であるとされる。またオペレーション・マルス参加艦艇は、11話で提示された艦隊陣形では<リットリオ>と<ドージェ>だが、12話ではロレダン艦長とコッラルト副長が登場し、旗艦<天城>艦橋では<リットリオ>撃沈との報告もされている(ただし映像上では被弾のみで沈むシーンはない)。
また、『O.V.A.』Vol.2での登場艦は、劇場公開時パンフレット収録の陣形設定では<リットリオ>とされるが、時系列上では『SW2』での撃沈報告より後にあたる(ただし、この陣形設定は2期2話での設定と同一のもの)。上記のように、『SW2』12話では<リットリオ>が被弾はしていても沈む映像は無いため、<天城>艦橋での報告が誤認だった可能性もある。
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最終更新:2025/12/11(木) 10:00
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