岡島百貨店

岡島百貨店とは、山梨県にある百貨店。日本百貨店協会に加入している。

概要

1843年（天保14年）に茶商であった初代岡島定右衛門が大黒屋として創業。呉服店や両替商にも進出し、1936年（昭和11年）に株式会社「岡島」として百貨店経営に進出した。太平洋戦争による空襲や拡張時の商店街の横槍もあったが、1970年代には東京都八王子市、1980年代には長野県茅野市にも店舗を出すようになる。しかし前者はわずか1年で閉店、後者も14年で撤退している。

このような短期撤退を繰り返したうえ、甲府市にある本店もバブル崩壊後の郊外化に対応しきれず客足が遠のき、2002年には債務超過に陥ってしまった。東洋経済の「百貨店の倒産危険度ランキング」でも2位に入り、このままでは倒産は免れず「47都道府県で唯一百貨店がない」という不名誉な状況^[1]を避けるため山梨県と甲府市はメインバンクの山梨中央銀行に債権放棄をするよう圧力依頼。創業者一族の総退陣とスーパーマーケット事業の売却（現在でも「おかじま食品館」として名前は残っている）を条件に54億円もの債権放棄が実施された。また三越の支援を受けるとともに市街地活性化計画へ参画し甲府市の施設を入居させて補助を受け、リーマンショックの際も2度目の債権放棄（50億。2回あわせて104憶円）が実施されるなど綱渡り状態ではあるがどうにか営業を続けている。

売場面積は29,520m²とかつては山梨県最大規模であったが、2009年にユニー系のラザウォーク甲斐双葉が31,785m²で甲斐市にオープンしたことから抜かされている（なお、現在は昭和町のイオンモール甲府昭和が45,600m²で山梨最大である。）

現施設が建てられてから50年が経過し、大規模な改修も実施されていなかったことから老朽化が目立っている。そのため存続を含めて検討がされていた。そして2022年7月に翌2023年2月を以て現店舗を閉鎖し、翌3月から近隣にあるココリで営業を開始する予定である（現店舗は不動産会社に売却され、高層マンションになる予定）。

関連動画

関連リンク

• 岡島百貨店

関連項目

• ココリ

脚注

1. *現在は山形県に百貨店がないため、仮に倒産しても唯一ではなくなっている。なお、過去には山交百貨店があったが、日本百貨店協会に加入していなかったことから百貨店ではないという意見がある。