『幸福な王子』(The Happy Prince)とは、オスカー・ワイルドによる童話・短編小説である。『幸福の王子』『幸せな王子』『幸せの王子』とも。
『サロメ』と並ぶオスカー・ワイルドの代表作で、王子の像を通じて博愛や自己犠牲の末にその結末の残酷さを描いた、一種の寓話とも言える内容。オスカー・ワイルドは皮肉や風刺を交えて物語を書くことが多く、この作品もその一つである。その残酷さや恩を仇で返されたことによる哀愁など、後味の悪さが残るのが一層際立っている。
また、関連項目にあるように、後世に作られた作品において、この作品をモチーフやパロディとして扱うこともあったりする。
※全文は青空文庫
にあります。
ある街に「幸福な王子」と呼ばれる像がありました。この街を治めていた国の王子が若くして亡くなったのを記念して建てられたもので、両目はサファイア、腰の剣にはルビーの装飾、身体は金箔で包まれ、鉛の心臓が埋め込まれていました。王子の像は街のシンボルとして人々の誇りとなっていましたが、像自身に亡くなった王子の魂が宿っており、王子は像から見る景色を通じて街の人々の苦しい暮らしぶりを嘆いていました。
ある日エジプトへ渡る途中に街を訪れたツバメが王子の像で寝ようとしていたところ、上から大粒の涙が落ちてきます。ツバメが見上げると王子の像が涙を流していました。王子はツバメに「自分を飾っている装飾を街の不幸な人々にあげて欲しい」と頼み、ツバメも寝床を提供してくれた王子のために協力することになります。
ツバメは王子の装飾を不幸な人々に持っていき、一方で街の人々の状況を見ては王子に伝えます。それを聞いた王子はさらにツバメに装飾を運ぶようにいいます。ツバメはエジプトに行くのをやめて王子のために街を飛び回るのでした。
やがて冬になり、装飾が無くなった王子の像はみすぼらしくなり、街の人々は見向きもしなくなりました。ツバメも力尽き、最後の力を振り絞って王子の顔にキスをし、落下し足下で死んでしまいます。王子の像はその後外され溶かされますが、鉛の心臓は溶けず、ツバメの遺骸と共に捨てられてしまいました。
様子を天国から見ていた神様は天使に「街で尊いものを2つ持ってきなさい」と命じ、天使は捨てられていた王子の心臓とツバメを持ってきました。神様は天使を褒めるとともに、王子とツバメを天国で幸せに暮らせるようにしたのでした。
掲示板
5 ななしのよっしん
2025/04/25(金) 18:16:33 ID: 1ujSAsMLwv
若くして命を落とした王子の霊が、未練ありまくりで銅像に憑依したのだろうか。
6 ななしのよっしん
2025/09/11(木) 02:57:56 ID: /6H2QVMAhE
人によって印象が真逆になるキャラだと思う。
現代で言うアンパンマンや鬼滅の刃、リゼロと同じ類型の優しすぎる人物という感想は誰もが抱くだろうが、それを高尚な聖人と捉えるファンと、人間が出来すぎてて欠点が無いところが逆に気持ち悪いと言うアンチに分かれるんだよな。
7 ななしのよっしん
2025/09/11(木) 03:07:36 ID: uTfbtFhgML
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最終更新:2025/12/16(火) 10:00
最終更新:2025/12/16(火) 09:00
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