とりわけ1940年代には第二次大戦、太平洋戦争が行われていたこともあり、内容はおおよそ全てが日本政府、もしくは陸軍省・海軍省の指示のもとで作られたプロパガンダ映画である。
オープニングの木彫りの鷹は「ドイツ週間ニュース」を模範にしたものだとされる。
皇室関連の行事はかならず最初に流れ、「脱帽」の文字が書き加えられる。軍による検閲を経たものは、たとえば海軍なら「海軍省検閲済」の文字が加えられていた。名前も「××部隊長」というように伏せられていることも多かった。
しかし、検閲をすり抜けてしまった例が少なくとも一件ある。日向(戦艦)の第五砲塔が、一斉射撃の際に大爆発してしまったのだが、射撃による通常の爆煙だと勘違いされたのか、バッチリ映ってしまっていたまま海軍省の検閲をすり抜け、封切りされてしまった。
当該の日本ニュースは第112号・1942年7月29日封切のもので、「両洋を制す帝国海軍部隊」というタイトルで海軍省検閲済第二一三号との表記がある。よく見ると異様に煙が多いのだが、現場の「日向」艦橋にいた艦長でさえ最初は気づかなかったというのだから、内地の検閲担当者を責めることはできないだろう。
なおこの事故は、死者55人を出す大惨事であった。日向(艦これ)でもその事故に言及がある。
戦後の1946年1月に組織を変更。プロパガンダ映画から通常のニュース映画に戻ったが、ほどなくテレビの時代を迎え、1992年に活動を終了した。
戦前~戦後にかけての「日本ニュース」は、NHKの戦争証言アーカイブスで見ることが出来る。貴重な資料なので是非視聴しよう。
掲示板
3 ななしのよっしん
2016/01/15(金) 19:37:56 ID: Aa1fK+MVtk
戦中最後の日本ニュース254号「征空部隊」も必見。
昭和20年7月1日封切りで、戦地や外地の映像は一切なく部隊内の映像のみで、一部隊員の訓示や会話が記録されている以外は、BGMは戦闘機隊の歌のみ。
構成や編集は極めて杜撰で場面が切り替わるごとに隊員の数や機体の位置、天候がコロコロ変わるうえ、離陸の映像の後に敬礼、搭乗の映像が流れ、その後に滑走、そして上空飛行の映像が流れるという不可解な編集で、有り合わせのフィルムを適当につなぎ合わせただけというのが一目でわかる。
ナレーションも一切なく撮影日はもちろん訓練か出撃かの説明すらない。疾風戦闘機隊の紹介字幕に至っては、隊歌の歌詞から引用しているだけというお粗末さ。
この杜撰な構成では、制作者の「特攻隊員」への敬意を感じ取ることはできない。
その前号は沖縄戦の勇ましい報告であるのに対し、この号はもはやプロパガンダの体裁すら満たしておらず、図らずとも逼迫した情勢を体現してしまった異色作だと思う。
4 ななしのよっしん
2019/05/04(土) 12:59:50 ID: 8eebX74r7h
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酷いもんだ
5 ななしのよっしん
2019/10/21(月) 21:09:34 ID: LrGSTfW8no
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最終更新:2024/11/24(日) 16:00
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