武嶋蔦子(たけしま つたこ)とは、ライトノベル『マリア様がみてる』及びそれを原作とするアニメの登場人物である。
福沢祐巳の親友で、写真部のエース(後に副部長へ昇進)。マリみてでは貴重な眼鏡っ娘である(他には加東景しかいない)。女子高生の姿を写真に撮るのを日課にしておりで、授業中を覗いてはいつもカメラを片手にシャッターチャンスの機会を窺っている。その実力は1年生の頃から山百合会にも知られており、小笠原祥子が祐巳のタイを直す瞬間を写真に撮って、それを文化祭のパネルに展示する許可をもらうために、祐巳と一緒に山百合会を訪れたことが、結果的に祐巳が祥子と姉妹(スール)になるきっかけとなった。
隠し撮りばかりしているので胡散臭い印象を受けがちだが、撮った写真は必ず被写体となった生徒に見せて、本人の許可が無い限りは絶対に公開しないという鉄則を持つなど、相手の意志を第一に尊重している。また、実は人一倍人情に厚く、一貫して親友である祐巳の味方である。そのため、新聞部のように緊張関係になることは一切無く、山百合会とも常に協調路線を歩んでいる。佐藤聖からは「カメラちゃん」の愛称で呼ばれている。
意外に真面目で道理を重んじる蔦子だが、二次創作などでは入浴中や就眠中の祐巳を盗撮したり、撮った写真を祥子や佐藤聖に闇ルートで渡すなど変態カメラマンにされることも時々ある。また、祐巳が細川可南子にストーカーされていた時も、可南子が心霊写真のように遠くで写った祐巳の写真を何枚も撮って、可南子に気をつけるように忠告するシーンが見られるが、盗撮をしているあなたに言われても・・・と思った人もいただろう。また、内藤笙子とのカップリングである蔦笙も人気を博している。しかし、なぜ蔦笙の記事がこの記事より3年以上も前に作られたのかは永遠の謎である。
実写映画版では若手女優の広瀬アリスが演じた。役回りは原作とほぼ一緒だが、注目すべきはラストシーン。この作品が本編が始まっても一向にメインタイトルが表示されず、最後に祐巳がマリア像の前で祥子からロザリオを受け取る静止画から暗転して、「マリア様がみてる」の題名が画面に映るという趣向になっている。この静止画は祐巳のナレーションから、蔦子が撮影したという設定になっており、原作の文章っぽく言えば「月と、マリア様と“蔦子さん”だけが二人を見ていた」ということとなる。最後の最後で思わず突っ込んだ人もいたのではないだろうか?
蔦子には独自のポリシーがいくつか見られるが、その中の一つに自分自身は決して他の生徒と姉妹にならないというものがある。姉妹を作ってしまうと、客観的に撮れなくなるなどの理由があり、写真部の先輩からの誘いも断り、後に蔦子を慕って写真部に入った内藤笙子も妹にはせず、どちらかと言えば師弟のような繋がりとなっている。
ライトノベルであるマリみては、基本的に祐巳をはじめ特定の人物による一人称の語り形式になっているため、その登場人物の主観が入った文になることが多い。ところが、蔦子は登場シーンが多い割には、モノローグや自身の思いを述べる箇所が少なく、他の登場人物の聞き手に回ることが大半である。カメラマンらしく分析力・判断力に長けた彼女は、その話し方も第三者による客観的な内容が多く、自ら積極的に話す場合でも、その多くは相手への助言やアドバイスである。笙子や新聞部の相棒・山口真美と異なり、蔦子には主役の独立したエピソードが無いのも、あくまでも自分はサポート役に徹しているからなのかもしれない。
自分自身は一歩離れた立場から物事をとらえるスタンスを貫き、今日も蔦子はリリアン女学園の生徒達を取り続けている。カメラのレンズ越しに撮った人々の織りなすドラマや人間模様を、写真という形でその輝きをいつまでも色褪せずに残していくことが蔦子の生き甲斐。自分は主役にならずとも、相手の魅力を引き出すことで、彼女自身も生き生きと輝き続けているのである。
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最終更新:2025/12/20(土) 06:00
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