福岡県西方沖地震は2005年3月20日に発生した地震である。今まで地震空白地帯とされてきた玄界灘近海を震源として発生した。この地震により日本のほとんどの地域において地震に警戒するべきという風潮が高まったといわれている。
なおこの地震の最大震度は6弱(気象庁発表)となっているが、東京大学地震研究所では推定震度7(6.57)としており、いずれにせよ震央近くの福岡市では震度7に相当する揺れがあったと言われている。
福岡県西方沖地震
この地震は本来地震が少ないであろうと認識されていた福岡県北部で発生したものである。この地震により福岡市では中層ビルのガラスが割れて下の道に散乱したり、石灯篭が倒れたり、志賀島では土砂崩れが発生するなどした。なお博多区でブロック塀が倒れて1名が死亡している。
ちなみに地震直後に国土地理院が行った緊急測量より福岡湾周辺で大きな地殻変動が発生したことが判明した。 例:玄海島で南方向に38cmの変動が確認された。
また、政令指定都市で震度6以上を観測したのは、当時では兵庫県南部地震以来で約10年ぶりのことであった。この地震や兵庫県南部地震を受け、都市直下型地震のメカニズムや、その対策等が改めて見直されることとなった。
九州地方で震度6弱を観測したのは1997年(平成9年)5月13日の鹿児島県北西部地震の際に鹿児島県川内市(現薩摩川内市)で震度6弱を観測して以来7年9ヶ月ぶり。
九州北部に限るとM7.0クラスの地震は1700年に壱岐・対馬で発生して以来約300年ぶり、1890年(明治23年)の観測開始以降では初めてとなる。福岡県・佐賀県ではこれまで地震により最大で震度4までしか観測されたことがなく、少なくとも百数十年に一度という大きな地震であった。
しかし、2016年4月に「平成28年熊本地震」(最大M7.3、最大震度7)が発生。北部九州において数百年に一度クラスと言われる大地震が僅か11年後に発生する事態となった。
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最終更新:2025/12/06(土) 07:00
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