1973年に発表された、安部公房の著した小説作品。新潮社より刊行された。
1994年にはテレビドラマ化も実現。
頭からすっぽり覆う大型のダンボール箱を被る事に目覚め、それを自らの「家」としながら街中を徘徊する変態浮浪者と、その箱を被る彼を興味本位から、若しくは故あって取り巻く人物達の物語を描く。
周囲の目を完全に遮断しながら、彼は箱の中の隙間から何を覗き見るのか・・・?
その奇妙な存在感と絶大なインパクトは、読者達に「自分たちも思わず真似したくなる」と考えさせられるほどの強烈な印象を刻みつけ、話題を呼んた。また、複数の人物たちが登場する事で箱男と呼ばれるポジションやストーリーの視点などもたびたび入れ替わるため、一度読んだだけでは話の全貌を理解できないという意見も多いと言われ、それらのストーリーを紡ぎ出す安部公房の筆力にも定評がある。
ニコニコ的には、「箱男」というと以下のものが有名であると思われる。
最後に言うまでもないかもしれないが、あなたが箱男になりたいと思い立ち、街中でリアルにダンボール箱を被って行動するのであれば、周囲の視線を集めるのは勿論のこと警察に職質されるかもしれない覚悟と、心無い誰かに嫌がらせを受けるかもしれない覚悟は携えておいた方がいい。
また「箱男」作中では、店の前に箱の状態で居座る事で入店拒否された店に仕返しをする場面もあるが、こちらも(箱を被ったまま入店しようとした事を含め)正当な理由で入店を断られたのであれば、業務妨害罪が適用されても文句が言えない行為である可能性がある。
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最終更新:2025/12/08(月) 09:00
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