西浦博 単語

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西浦博(にしうひろし)、通称/自称8割おじさん」とは、日本の学者・研究者である。

2020年8月からは、京都大学大学院医学研究科の環境衛生学分野の教授職を務めている(2020年11月現在)。その前職は北海道大学大学院医学研究院の衛生学教室教授職を務めていた。

専門は理論疫学/感染症疫学。さっき(2020年4月)ちょっと数えてみたら、読付き科学雑誌に筆頭著者として載せた論文が70以上あった。共著も入れれば150以上。

後述する経歴から、広島大学大学院の保健学博士号・宮崎医科大学医学士号・日本医師免許を取得していると思われる。

8割おじさん

まずは細かいことを記す前に、の呼称「8割おじさん」について説明しよう。

2020年新型コロナウイルス感染症COVID-19)の蔓延に際して、西浦教授理論疫学/感染症疫学の専門として日本政府の「専門会議」や、厚生労働省の「新型コロナクラスター対策班」の一員に名を連ねることとなった。

そして数理モデルを元に感染者対策活動を行っていたのだが、2020年4月3日マスコミ各社を通して西浦教授によるショッキングな試算が報道された。

その報道内容とは、「何も対策をしなければ新型コロナウイルス感染症新規患者数が一日数千人出ることになり、しかもそれにとどまらずそれ以上へと増加のペースが上がっていく」「しかし人と人との接触を8割減らすことができれば、一日数千人ペースに達しても、それをピークに急速に減少に転じることができる」「しかし7割減では不足する可性がある」といったものだった。

また、クラスター対策班が開設したTwitterアカウントにおいて、西浦博教授自身が補足説明も行った。

さらに4月11日には、西浦教授による「8割減が必要」「7割では不足」という試算をめて強調する記事も、複数のメディアから開された。

そして上の「バズフィードジャパン」の記事内の記述によれば、日本政府の「専門会議」の一員である「押仁」東北大学教授が「8割おじさん」という称(?)で西浦教授を呼び始め、西浦教授自身もそう自称し始めたのだった。

その後も、人との接触を8割減らすために有用、と考えられる情報を発信し続けていた。

なお、接触減のための「緊急事態宣言」などの効果もあってか新規感染者数などがある程度落ち着いて緊急事態宣言の解除も確実視されはじめた2020年5月19日には、東京厚生労働省から退いて北海道へ戻る日を前として、小説家ノンフィクション作家川端裕人」を聴き手とした『中央論』のインタビューに応えている。その中では、上記の試算の表に至った経緯などもった。このインタビュー記事の後編は、「必ず再流行はある」という節で結ばれている。

その後、その言葉通りに再流行が現実のものとなりつつある2020年11月には、再度のインタビューにも応えている。

経歴

1977年生まれ。

神戸市立工業高等専門学校電気工学科3年修了・中退。在学中の1995年神戸を震災が襲い(兵庫県南部地震、いわゆる阪神・淡路大震災)、その中でのNGO際医療ボランティア組織の「AMDA」の活動をにして、工学から一転して医学を志したという。

その後、宮崎医科大学医学部に進学。在学中にも海外でのNGOの活動に参加していたが、その活動の中で理論疫学の権威であるロンドン大学ロイアンダーソン教授の著作「Infectious Diseases of Humans」に出会い、その本に記された数式ではじき出した推論と実際の疫病の流行地域が一致している様に感銘を受ける。

2002年からの東京都病院での約1年間の卒後研修の後、2003年からはタイのマヒドン大学熱帯医学校の大学院生に。そしてアンダーソン教授に直談判して子入りし、2004年からイギリスロンドン大学インペリアルカレッジの客員研究員として学ぶ。2006年からはドイツチュービンゲン大学医系計量生物学研究所の研究員となる。

またそれらと重なる期間で2004年からは広島大学保健学研究科大学院にも在籍し、2006年には保健学博士号を取得。2006年から2007年までは長崎大学熱帯医学研究所の特任准教授も務めた。

2007年からはオランダのユトレヒト大学医学部理論疫学博士研究員、2011年からは香港大学医学院の公共衛生学院の助理教授2009年には独立行政法人戦略創造研究推進事業さきがけ」の「生命現革新モデルと展開」領域の研究員として採択される。

2013年から2016年には東京大学大学院医学研究科の社会医学講座の准教授を務めた。

2016年4月からは北海道大学大学院医学研究院の衛生学教室教授を務めた。

2020年8月からは京都大学大学院医学研究科の環境衛生学分野の教授を務めている(2020年11月現在)。

関連生放送

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(第2章「感染症数理モデルデータサイエンス」を担当)


医学生時代に読んで感銘を受けたという、ロイアンダーソン教授の著作)

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