鹿児島県を代表する食材である豚肉と味噌を合わせてつくる料理。
元々鹿児島には「油みそ」という、ニンジンやゴボウ、椎茸などを細かくささがきにして多めの油でいため、味噌を加えた料理が存在する。
太平洋戦争終了後の食糧難の混乱期に重宝され、弁当のおかずとして盛んに作られ食されていたとされる。
当時砂糖が貴重品だったので入れることができず、味はかなり塩辛いものだったことが想像できるが、ねっとりとした味噌と油、そして野菜の風味により、雑穀やイモで割り増ししたご飯がよく進むのであった。
昭和も30年ごろになると、食糧事情もずいぶん改善され、砂糖を加えたり豚肉を入れるなどして、だんだんと今の甘味のある豚みそになっていった。
今となっては鹿児島県内各所に加工所があり、また高校生による手作りの豚みそが道の駅やコンビニなどに置かれたりしているが、一貫して麦味噌を使い甘めな味付けが特徴となっている。
見た目通り味が濃ゆいため弁当のおかずやおにぎりの具材として人気があり、郷土料理ながら今現在も若年層にも日常的に食されている。
白髪ねぎと組み合わせたものも人気があり、蕎麦屋などでは人気メニューとなっていることも。
にんにくを入れたものもメジャー。また奄美大島ではピーナッツや鰹節も入れられる。
亜種として豚ではなくカツオを使った「鰹味噌」がある。「カツオのまち」として知られる枕崎市を中心に生産されており、にんにくの他、しそを練り込んだものなど、バリエーション自体はこちらのほうが豊かである。
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最終更新:2024/06/04(火) 01:00
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