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メイショウドトウ

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メイショウドトウとは、アイルランド生まれの元競走馬・現種牡馬である。
世紀末覇王テイエムオペラオーの古馬時代最大のライバルとして立ちはだかった…むしろ蹂躙された馬。
オペラオーさんマジ無慈悲な覇王。 

概要

父はKingmamboと覇を競ったラストタイクーン産駒Bigstone、母はプリンセスリーマ、母の父Affirmedという血統。
なにげに母の父はナリタトップロードと同じである。アイツに勝ち切れない理由はそういうことだったのか… 
ちなみに彼は○外なのだが、なんと格安価格500万円で購入され輸入された。安い。○外としては格安の極みである。
日高の馬でも500万円くらいの馬は相当血統・能力的にアレな馬が多いことを考えれば、安いけど結果として輸入賃とか考えたら大損な買い物の可能性もあったが、彼は収益的に言えば+である。しかも相当な。 

1999年1月のデビューからはしばらくはダートを走り、5戦して2勝。いまいち。2着に敗れた新馬戦では安田伊佐夫調教師が馬主に「絶対勝てる馬がいるんで競馬場にいらしてください!」と言ったのに2着に負けたとか
後に相棒となる安田康彦、通称ヤスヤスが高熱を押して騎乗し初勝利したり逸話はあるけど、地味であった。
6戦目以降は芝路線に転向したが、3連敗。こりゃダメダメだなあ…と思ったら安定し始め年末にはオープン馬にまで登った。
しかし1999年最終戦であるオープン初挑戦となった六甲ステークスでは最下位惨敗。この時点では同馬主の先輩メイショウオウドウと名前がややこしいイマイチ君であった。 

しかし年明け一戦目、日経新春杯では8番人気ながら2着に食い込み実力をアピール。続く中京記念で見事重賞初勝利。
続く日経賞でも3着し実力を証明するとメトロポリタンステークスと金鯱賞を連勝。宝塚記念に挑むが…
そう、春の天皇賞を僅差圧勝し、20世紀最後の最強馬として君臨し始めた世紀末覇王・皐月賞馬テイエムオペラオーがいたのである。
無論ここでも貫禄の僅差圧勝。しかしドトウもクビ差の2着に食い込んだ。とはいえ、果てしなく遠いクビ差ではあった。

2000年秋、まずは○外開放された天皇賞に目標を定めオールカマーから始動することになった…のだが、主戦のヤスヤスが道路交通法違反で現行犯逮捕され、二ヶ月の騎乗停止を食らうことに。
ちなみに、彼が初GⅠ挑戦となった宝塚記念でも騎乗停止中であった。ダメだこいつ…早く何とかしないと…
初戦のオールカマーは快勝。天皇賞に向かうが世紀末覇王にちぎられ2着完敗。ヤスヤスが復帰したジャパンカップでは僅差の戦いに持ち込むが僅差圧勝こそ美学である世紀末覇王には悪手であり2着。
有馬記念では後続がブロックして閉じ込められたオペラオーが立ち往生している間に抜け出すが、覇王の奇跡のような末脚で断ち切られ2着。
とにかくテイエムオペラオーが倒せない。ド畜生が!!まあ、オペラオーのライバルであるナリタトップロードやなんかはこてんぱんに負かしていたので実力はあるのは確かであった。
さりとて世間的にはオペラオー自体が実績の割に評価されていないこともあり、彼はなおのこと評価が低かった。
というか、何回も同じよう形で負け続けたため自ら自分の価値とオペラオーの価値を下げていた側面も否めない。悲しい。

翌年は日経賞から始動しここを快勝し天皇賞へ。一方のオペラオーは大阪杯で4着に敗れており千載一遇!世紀末覇王はオワコン!21世紀は俺がやるしかない!
しかし世紀末覇王はまだ負けない。「馬鹿言うなよ、こっから先は俺の道だ」と言わんばかりの僅差圧勝劇の前にまたまたまた2着。ついには、宝塚記念で結果が出なければヤスヤスは自ら主戦降板すると言い出す事態になった。
迎えた宝塚記念。オペラオーが徹底マークでうまく上がっていけなかったことを差し引いても、ドトウの生涯最高パフォーマンスが炸裂。
4角で先頭に立つと、ブロックを突き破って迫るオペラオーを抑え込み念願のGⅠ制覇。オペラオーのGⅠ勝利日本記録樹立の夢を断った。
何より、一回も勝てていなかったオペラオーを破ったことに陣営は歓喜した。ヤスヤスも主戦の座を守り抜いた。

しかし秋は再びオペラオーに勝てなくなってしまう。宝塚記念の激走後直行した秋の天皇賞では3着。オペラオーには完全にちぎり捨てられ、先に行ったライバルをねじ伏せたド変態アグネスデジタルにも完敗。
あの激走で力を使い果たしてしまったのだろうか。ちなみに前年の秋の天皇賞以来続いていたオペラオーとのGⅠワンツー記録はここで途絶えた。
続くジャパンカップ。落日にはまだ早い!と雄々しく戦い、若き新星ジャングルポケットに敗れ去ったオペラオーの背中は遥か彼方に遠ざかっていた。5着。掲示板確保がやっとであった。ついでにナリタトップロードにも初めて先着された。
オペラオーとそろって引退レースとなった有馬記念。前走で力を使い果たしたオペラオーにこそ先着したが、もう一頭の新星マンハッタンカフェの末脚には及ばず4着。
このレースを最後に引退し種牡馬入り。引退式はオペラオーとの合同で挙行された。珍しいことである。
現役時代の獲得賞金は9億円にも及び、購入価格をはるかに上回る金額となった。馬主孝行の極みと言える。
賞金の話するとオペラオーのほうがここでも上回って来るのがなんとも… 

種牡馬入りしたものの、結果は芳しくない。中央だとシャインがクラシック戦線に少し顔を出している程度である。
勝ち上がった後に頭打ちになるという若いころの彼っぽい性質が悪い方向に受け継がれているようで、人気もそんなにない。
…勝ち切れないのは、ドトウの父Bigstoneも同じであった(GⅠ12連戦して4勝、欧州なのでGⅠの価値はレースによる)から仕方ないかもしれない。
それでもライジングウェーブが大井で重賞を勝つなどの活躍はあった。2017年を以って種牡馬を引退。
結果的には種牡馬としてもオペラオーの後塵を拝す結果になってしまった。
オペラオーは先に逝ってしまったが、彼は浦河のイーストスタッドで余生を過ごしている。

余談だが、同時期に活躍したオペラオー・トップロード・ドトウは若手騎手主戦にこだわり、その主戦騎手が悩み苦しみながら成長していくという側面もあった。
実際、オペラオーの主戦和田竜二は現在でも関西の競馬場に強い腕利きとして存在感を放ち、トップロードの主戦渡辺薫彦も乗り馬に恵まれなかったり落馬事故の怪我に悩まされたりしたが、2012年限りで調教師を目指して引退するまでそれなりのポジションの騎手として長く現役を続けた。
…のだが、ドトウの主戦であったヤスヤスは元からあった素行不良を改めることもなく、ひたすら自堕落な生活を送り、ついには騎乗依頼がめったに来なくなる。さらに、師匠であり父である安田伊佐夫調教師に引退届を提出される形で引退させられ、終いにはコンビニで恐喝事件を起こし逮捕され、親子の縁も切られてしまった。

その後は行方が知れなかったが、2013年と2017年の雑誌対談記事により生存が確認されている。
父との関係は死去直前で何とか修復し、株をやって失敗しただの、沖縄や東南アジアを渡り歩いただの語っていた。現在は評論家をしながら工場で働いているという。コラムも持つようになり、解説者としての第二の人生を歩みたいとも。

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何度やってもあいつが倒せない。

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関連項目

  • テイエムオペラオー
  • ナリタトップロード
  • ヴィルシーナ(後年出た、同じような存在)
  • 競走馬の一覧
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