オリオンザサンクス(Orion the Thanks)とは、1996年4月10日生まれの日本の競走馬である。栗毛の牡馬。
主な勝ち鞍
1998年:栄冠賞
1999年:ジャパンダートダービー(GI)、東京ダービー(南関東G1)、羽田盃(南関東G1)、京浜盃(南関東G2)
2000年:フロンティアスプリント盃(南関東G3)
父*シャンハイ、母ミラノコレクション、母父*リヴリアという血統。
父*シャンハイはフランス2000ギニーに当たるプール・デッセ・デ・プーランの勝ち馬。半兄に*ヘクタープロテクターやイギリス1000ギニー馬Bosra Sham(ボスラシャム)などがいる良血馬で、種牡馬としては地方競馬中心にダート馬を多く輩出した。
母ミラノコレクションは3戦未勝利。母母フドウゴールドは地方重賞馬。母母母*カウンテスドレスアップの産駒には、ウイニングポストシリーズに登場することでも有名な41戦29勝の地方の名馬カウンテスアップ。
母父*リヴリアはG1を3勝した馬で、日本で種牡馬として5世代を残して死亡したが初年度産駒から皐月賞馬ナリタタイシンを輩出した。テイエムオーシャンの母父としても知られる。
ホッカイドウ競馬の田部和則厩舎に入厩し、渋谷裕喜を鞍上に4月の門別競馬場で行われたダート1000mのフレッシュチャレンジに出走し、2番人気に支持されて1馬身半差の勝利。6月に札幌競馬場で行われたホッカイドウ競馬の3歳オープンでは1番人気に支持されたが7着。同月の旭川競馬場のダート1000mの3歳戦では2番人気でカミワザと4分の3馬身差の2着。同月に同条件の3歳オープンに出走して1番人気で3馬身差の勝利。8月の同条件の3歳オープンでは1番人気で4馬身差の勝利。
9月には同条件の重賞である栄冠賞に出走し、2番人気で迎えたレースではシンセイライデンにクビ差をつけて59.9秒のレコードで勝利。因みに3着馬は1番人気カミワザ。
大井競馬場の赤間清松厩舎に移籍し、これ以降主戦となる早田秀治鞍上で12月に全日本3歳優駿(GⅡ)へと出走。ここは4番人気となったが、馬にとって経験のない左回りでしかも大外枠から逃げを打つのは得策でない考えて抑えたこともあり、アドマイヤマンボの10着。
基本大人しいのに一旦スイッチが入ると暴れ馬のようになるということで、ホッカイドウ競馬時代から調教には苦労していたが、早田騎手と関喜一厩務員の尽力でなんとか調教に成功したという。
3歳初戦は1月の若獅子特別。2番人気となったレースでは、道中では20馬身以上付けたのではないかと言われる大逃げというか爆逃げを見せて1番人気リワードコンガに7馬身差の圧勝。
続く2月の京浜盃(南関東G2)では、馬場が積もった雪で白く染まるレベルの大雪の中で1番人気に支持されると、控えてから先頭に立ち、追い込んできたケイシュウエクセルにアタマ差で勝利。
4月の羽田盃(南関東G1)では大本命として1番人気に支持され、ここも逃げてラビットシンフォニに3馬身差付けて勝利。
5月の東京王冠賞(南関東G1)でも1番人気に支持されて番手に付けたものの、3番人気オペラハット、クビ差で2着のタイコウレジェンドに次ぐハナ差の3着。2001年に東京王冠賞が休止されるまでは、ジャパンダートダービーではなく東京王冠賞が南関東三冠の一角を占めていたため、オリオンザサンクスは南関東三冠をこの時点で逃したことになる(一応変則三冠馬扱いはされたりしたようだが)。因みに、2年後の2001年にはトーシンブリザードがこのスタイルの三冠を達成した上でジャパンダートダービーも制して「四冠馬」と呼ばれることとなった。
続く6月の東京ダービー(南関東G1)では2番人気となったもののここは逃げ切って、3番人気タイコウレジェンドに2馬身半差付けて勝利。なお、1番人気に支持されたオペラハットは3着。
7月の暑さになんとか耐えているという状況で迎えたのは、同年が第1回となるジャパンダートダービー(GI)。いつものように二の足を生かして逃げ、鞍上が折り合いを付けようとしてはいたが、道中は10馬身の差を付ける実況曰く「外連味のない逃げ」となり、直線は手応えがなくなって逆噴射気味とはいえなんとかオペラハットを凌いでアタマ差の勝利。3着サマーシャドウ含めて馬券内3頭を地方馬が独占し、中央馬最先着は2番人気で同年のダービーグランプリ勝ち馬となるタイキヘラクレスの4着であった。この後大井競馬所属で勝利するのは2023年のミックファイアを待つこととなる。
10月にはジャパンダートダービーの誕生で実質役割を失った抜け殻の旧称スーパーダートダービースーパーチャンピオンシップ(南関東G2)に参戦。当然ここも1番人気に支持されたが、逃げていたものの挫跖か何か怪我をしたらしく沈んでいき最下位11着となり、ゴール直後に騎手が下馬している。後退していった際の他馬への影響に関しても審議になったようだ。
直近のレースこそ不完全燃焼とはいえそこまでの実績は疑いなく、同年のNARグランプリサラブレッド系最優秀4歳馬に選出された。
4歳初戦は中央に遠征して2月のフェブラリーステークス(GI)。13番人気とはいえこの場でも変わらず堂々たる逃げを見せたがやはり厳しくブービー15着。馬券内3頭がウイングアロー筆頭に全て追い込み馬になり、先行馬は4着のメイセイオペラが最先着という結果にも影響したかもしれない。
続く3月のフロンティアスプリント盃(南関東G3)では1番人気に支持され、珍しく逃げなかったが上がり最速を出し、前年の東京王冠賞でも逃げていたデアヴィクティーに1馬身差半差付けて勝利。
4月のマイルグランプリ(南関東G1)は3番人気に支持されると、逃げるカガヤキローマンの番手に付けたがインテリパワーの5着。
6月の帝王賞(GI)では8番人気に支持されたが、逃げて早めに沈みファストフレンドのブービー15着。
9月の東京盃(GⅡ)では5番人気で後方からの競馬となり8着。
10月のグランドチャンピオン2000(南関東G1)では5番人気で逃げたが、マキバスナイパーの末脚に屈して1馬身差の2着。
11月には第1回となるジャパンカップダート(GI)に補欠から繰り上がって選出され出走したが、13番人気で先行してここも沈みウイングアローの最下位15着。
東京大賞典は除外となり、12月の勝島オープンに出走するとここは1番人気で逃げて3馬身差付ける勝利。
5歳初戦は1月の東京シティ盃(南関東G3)に出走して1番人気に支持されたが、先行して先頭に立ったもののサプライズパワーの5着。
九州出身の馬主であったことから遠征したという2月の佐賀記念(GⅢ)では6番人気に支持されたが、先行したものの途中で沈み最下位11着。
2002年から荒木克己育成牧場で種牡馬入り。初年度は種付け料50万円で20頭に種付け。以降も19頭、19頭、25頭とそこそこの頭数を集めた。5年目となる2006年以降は減少したものの種付け料30万円で9頭、8頭、3頭、4頭、12頭、5頭、2頭、11頭、6頭、5頭、7頭と各年種付けを行い、16年目となる2017年にも1頭の種付けを行った。2018年には種付けがなく、同年種牡馬を引退。
功労馬を複数繋養している同牧場に引き続き繋養されていたが、2023年3月3日に27歳で死亡した。
産駒としては、エストゥペンドがJRAで3勝したほか、オリオンザサンクスと同馬主のオリオンザナイトは九州ダービー栄城賞を勝利している。
| *シャンハイ 1989 鹿毛 |
Procida 1981 黒鹿毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native |
| Cosmah | |||
| With Distinction | Distinctive | ||
| Carrie's Rough | |||
| Korveya 1982 栗毛 |
Riverman | Never Bend | |
| River Lady | |||
| Konafa | Damascus | ||
| Royal Statute | |||
| ミラノコレクション 1991 鹿毛 FNo.16-c |
*リヴリア 1982 鹿毛 |
Riverman | Never Bend |
| River Lady | |||
| Dahlia | Vaguely Noble | ||
| Charming Alibi | |||
| フドウゴールド 1979 栗毛 |
*モハビ | Swaps | |
| Somebody Who | |||
| *カウンテスドレスアップ | *ドレスアップ | ||
| Countess Lautrec |
クロス:Riverman 3×3(25.00%)、Never Bend 5×4×4(15.63%)、Khaled 5×5(6.25%)
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最終更新:2025/12/05(金) 20:00
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