宮城球場とは、宮城県仙台市にある、東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地球場である。現在の名称は楽天Koboスタジアム宮城。略称は「コボスタ宮城」。
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球場としての歴史は古く、1950年に建設されている。これはパシフィック・リーグの本拠地としては最古で、セントラル・リーグを含めても阪神甲子園球場、明治神宮野球場に次いで3番目に古い球場である。建設された1950年にプロ野球公式戦も開催されている。
1973年~1977年の5年間、ロッテオリオンズ(現千葉ロッテマリーンズ)が本拠地としていたが(正確には1973年は準本拠地)、1974年のロッテ優勝時に日本シリーズは開催されなかった。観客動員数が28000人で、規定の30000人以上を満たさなかったためである。1978年にロッテは川崎球場に本拠地を移したが、その後も宮城球場での地方開催は継続していた。
その後、2005年から東北楽天ゴールデンイーグルスが新球団として加盟することになり、宮城球場が本拠地とされることになったために2回に分けて大規模改修工事が行われた。これにより、コンクリートの壁に向かって立ち小便をするタイプだった不潔極まりない便所は綺麗になり、選手名がアナログ表示のスコアボードは解体、最新鋭の人工芝が貼られ、寒さ対策として暖房機能がついたレカロ製シートがベンチに設置されるなど、他の本拠地球場に引けをとらない立派な球場へと進化した。
また、ネーミングライツが募集され、フルキャストスタジアム宮城と命名されることになった。その後、フルキャストが労働者派遣法違反を犯していたということで2007年限りで契約解消され、2008年からは日本製紙と契約を結び、クリネックススタジアム宮城→日本製紙クリネックススタジアム宮城(Kスタ宮城)と呼ばれるようになった(「日本製紙」が一時的に外されていたのは、古紙混合率偽装問題があったため)。なお、日本製紙は2013年10月に契約更新しない意向を示したため、新たに2014年以降のネーミングライツが公募されることになった。その結果、球団を所有する楽天とネーミングライツ契約を結ぶことになり、楽天Koboスタジアム宮城と命名されることになった。
かつて本拠地としていたロッテは現在この球場と極端に相性が悪く、2010年8月5日でついに14連敗となった。
札幌ドーム、西武ドームと同じく三塁側をホームが使用する野球場である。これは一塁側には事務所のビルが建っている上、大きな道路に面しており、拡張余地が三塁側に比べて非常に狭かった事による。一塁側内野にはボックスシートやファンクラブ会員が利用できるレストランラウンジ「イーグルスネスト」を設置。一塁側外野席にはボックスシートが多数設置されている。一塁側外野上段がアウェイ、ビジター席となる。
両翼101.5mは日本の球場では最長である。しかし2012年オフの改修工事でラッキーゾーンを設置することが明らかとなり、実質的な両翼は100.1mと他球場と同程度になった。左右中間は116mとなる。観客収容人数が他の球場と比べて極端に少なく、2010年現在、23026人しかない。11位の千葉マリンスタジアム(30011人)と比較しても8割以下である。さらに二軍本拠地の山崎蔵王タカミヤホテルズスタジアム(25000人)よりも少なく、二軍本拠地より一軍本拠地の観客収容人数が少ない唯一の例である。東北楽天ゴールデンイーグルスの年間観客動員数が12球団で最下位であるのもこの影響が大きい。現状のままでは1974年と同様に日本シリーズが開催できない可能性もあった。楽天は当初徐々に改装していって3万人規模に拡張すると発表していたが、現在は「約束したのは23000人で、28000人は努力目標」としてNPBの観客収容人数増加要求に反論していることから、3万人規模になるのがいつになるかは現状ではまったく不透明である。また仙台都市圏の人口150万人ほどで他の本拠地がある都市圏より少なく、現在の収容人数で需要と供給のバランスがとれている事も、座席拡張が進まない要因とされる。また、楽天側は明確にしていないが、宮城球場がある宮城野原公園総合運動場の運動施設が都市公園法で規定された「50%以下」ギリギリの49.6%であり、大規模改修を行うには他の施設を廃止する必要があるのだが、これら施設の利用客が多いことから、競技団体などから存続を強く要望されている上に、公園の施設は仙台市が管理しているため、大規模改修は事実上困難となっている。
その後、2013年シーズンで楽天が首位を走っており、完売する状況が続いたことから、急遽2,185席の仮設席を設置して、25,651人となった。これはあくまで2013年シーズンのみの暫定的な措置であるが、2014年以後はシーズン後に改めて検討するとしている。さらにリーグ優勝とクライマックスシリーズ進出が決定したことから、さらに仮設席を増設し、日本シリーズでは28,120人収容可能となった。これにより、2013年日本シリーズ第6戦では過去最多の25,271人の動員を記録している。なお、仮設席の一部は鉄パイプを組んだものであり、楽天側は「安全性は考慮している」としているが、楽天ファンが起立して応援するとスタンドが揺れるため、一部ファンが批判があったりする。
エンタイトルツーベースが頻繁に見られるという特徴がある。これはフェンスの高さが2.8mと本拠地12球場の中で最も低く(2番目に低いのは西武ドームの3.2m)、また使用されている人工芝のためか、打球のバウンドが高くなるというのが理由として挙げられる。なお、神戸総合運動公園野球場(ほっともっとフィールド神戸)は2.45mとKスタ宮城より低いのであるが、芝が天然芝であるためにバウンドが高くならず、エンタイトルツーベースはさほど多くない。
動画を探したい場合はKスタ宮城、クリネックススタジアム宮城で検索したほうが見つかりやすい。→Kスタ宮城でタグ検索
| 日本プロ野球の本拠地野球場一覧 | |
|---|---|
| セ・リーグ | MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島 - 阪神甲子園球場 - ナゴヤドーム 横浜スタジアム - 明治神宮野球場 - 東京ドーム |
| パ・リーグ | 福岡 ヤフオク!ドーム - 京セラドーム大阪 - QVCマリンフィールド 西武ドーム - 楽天Koboスタジアム宮城 - 札幌ドーム |
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最終更新:2025/12/12(金) 22:00
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