福岡ドーム

福岡ドーム（ネーミングライツにより現在はみずほPayPayドーム福岡）とは、福岡県福岡市中央区地行浜にある多目的ドーム型球場である。福岡ソフトバンクホークスの本拠地。公式略称は「みずほPayPayドーム」。

概要

福岡ドーム （みずほPayPayドーム福岡）  Fukuoka Dome （MIZUHO PayPay Dome FUKUOKA）
基本情報
所在地	福岡県福岡市
開場	1993年4月2日
所有者	福岡ソフトバンクホークス株式会社
使用ﾁｰﾑ	福岡ソフトバンクホークス
収容能力	38,585人
グラウンドデータ
両翼	100m
中堅	122m
左右中間	110m
ﾌｪﾝｽ	5.84m (ホームランテラス：4.2m)
面積	13,500㎡
開閉式	高さ68m
経歴
福岡ドーム(1993年-2005年) 福岡Yahoo!JAPANドーム(2005年1月-2013年1月) 福岡 ヤフオク!ドーム(2013年2月-2020年2月) 福岡PayPayドーム(2020年2月-2024年4月) みずほPayPayドーム福岡(2024年4月-)
競技場テンプレート

東京ドーム（1988年）に次ぎ、1993年4月2日に全国で2番目にオープンしたドーム球場。札幌･西武・東京･ナゴヤ・大阪・福岡の6ドームの中で最も西に所在し、外野フェンスの高さ（最大で5.84mある）・面積（1万3500 m²）日本一のドーム球場である。また、国内唯一の開閉式屋根を持つドームである。福岡ダイエーホークスは平和台球場を4年間使用した後、開業からここを本拠地とし、福岡ソフトバンクホークスとなった現在も使用し続けている。

2005年、ダイエーからソフトバンクへの球団譲渡とともに、ネーミングライツにより『福岡Yahoo! JAPANドーム』に名前が変わる。略称は『ヤフードーム』となり、「いざゆけ若鷹軍団」の歌詞の中にもヤフードームの名前で登場するようになった。

2013年2月1日から、『福岡 ヤフオク!ドーム』に変更（"福岡"と"ヤフオク"の間に半角スペース。"!"は半角）。略称は『ヤフオクドーム』となった。「いざゆけ若鷹軍団」の歌詞もそれに伴い変更されている。

2020年2月29日からは『福岡PayPayドーム』（略称：PayPayドーム）に名称が変更となった。

2024年4月25日からは『みずほPayPayドーム福岡』（略称：みずほPayPayドーム）に名称が変更。一軍球場としては国内初の連名ネーミングライツ契約となった。

先述の通り、福岡ソフトバンクホークスの本拠地球場であり、主催試合が数多く行われる。2009年までは読売ジャイアンツ主催試合も年に2~3試合行われた。それ以外はイベント会場やコンサート会場として使われる事が多く、Kinki KidsやSMAPなど有名人のドームツアーに使用される程で、マイケル・ジャクソンも使用した実績がある。

人工芝は短めの固いものだったため選手には不評だったが、2009年開幕前にロングパイルで自然芝に近い「フィールドターフ」に張り替えられた。外野フェンスも現在はクッション性の高い素材を使用しており、ぶつかっても安全なように改良されている。ただし、ボールが外野フェンスに当たると低反発でそのまま落ちてくるように落下するため、打球処理が大幅に変わった。以前のフェンスは青がかった緑色をしていたが、現在は主に深緑色（外野フェンスは上に行くに連れて薄くなる）の塗装がほどこされている。

ドームの屋根は主にホークスが勝利した際に開くほか、2012年からは年に数試合「ルーフオープンデー」として屋根を開けたままで試合を開催している（7回が終わると閉じる）。ルーフオープンデーの試合開始時などは、いつもより明るい球場内を見ることができる。屋根の開閉には、電気代や人件費などを含めて1回あたり100万円ほどかかるとか。開くのに20分、閉じるのにも同じ時間がかかる。

スコアボードはホークスビジョンと呼ばれる大型映像表示装置が用いられている。2005年まではSONY製ジャンボトロン、2006年からはパナソニックのアストロビジョンが用いられており、720pの高画質表示が可能。
また、 スコアボード（メインビジョン）の両側にはサイドビジョン（2013年設置）とウイングビジョン（2010年設置）があり、外野壁面上部の壁はほぼビジョンで埋め尽くされている。5面を合計したひと繋ぎの表示面積は世界一である。

日本一大きい球場だけあって外野フェンスも高い（5.84m）事でホームランが出難い。このことから、メジャーリーグ・ボストンレッドソックスの本拠地であるフェンウェイ・パークのフェンス、通称「グリーン・モンスター」を捩った「日本のグリーン・モンスター」の異名を持つ。

低反発球の導入以降、ますますホームランが出にくくなったため、2015年から従来の外野フェンス前に4.2mのフェンスを新造し、ホームランテラスという外野フィールドシート兼ラッキーゾーンが設置された。これにより、中堅122m、両翼100mは変わらないが、左右中間が従来の115.8mから約110mと狭くなり、東京ドームと同じ、左右中間の膨らみが少ない形になった。またテラス席スペースのない中堅部分も、テラスのフェンスの高さを示すオレンジのラインより上部に当たればホームラン判定となる。
これによりホームランが大幅に出やすくなっており、ホームランパークファクターが2014年は0.84でパ・リーグ最低だったのが2015年は1.52と逆に最高になっている。ホークス投手陣の被本塁打が多いのもこのせい。

座席構造としては、内野席、外野席の他に、前述のホームランテラスと、ファウルゾーンのフィールドシートであるコカコーラ・シートが設けられている。

さらに法人向けの個室としてスーパーボックスが設置されている。これは、通常の内野･外野より高い階層にある個室型観戦室で、ソファー、ハイビジョンテレビの他、シート付きバルコニーが設置されており、プライバシー重視で野球観戦が出来る部屋である。191室あり、入り口は関係者入り口（いわなれば選手エントランス兼用口）から入るようになっている。普段は年間契約の法人向け（年間900万～1900万）で一般販売していないのであるが、ファミリー向けに限定で販売（5万~6万前後）している事もある。余談であるが、1室だけバルコニーに革張りシートがあるVIP室が存在する。野球以外では開放していない。

各種ショップではソフトバンク/Y!Mobileの各種契約が行えるホークスモバイルステーションを設置。野球観戦をしながら機種変更、なんて事も可能。各種飲食に関しては福岡県民お馴染のピザクックやSUBWAYを有しており、同じく地元企業のピエトロも出店しているなど地元色が強め。モバイルオーダーやUber Eatsにも対応しており、地元民なら球場グルメを家で楽しむことも可能。

なお、2001年シーズンからは、炎の中継ぎとして1999年の優勝に貢献し2000年10月13日に肺癌で31歳の若さで逝去した藤井将雄を称え、藤井の背番号であった15番に因んで15番通路は藤井ゲートと呼ばれ、プレートが掲げられている。

最寄り駅は福岡市地下鉄空港線の唐人町駅だが、駅から球場までが徒歩15分以上と遠い。
バスの方が球場の近くまで行けるが、通常の路線バスのほか公式戦やコンサート開催時などは臨時バスも出るものの非常に混雑する。そのためアクセスがいい球場とは言い難い。

周辺にはヒルトン福岡シーホーク（旧シーホークホテル&リゾート、ダイエー時代に計画され1995年4月にオープンしたもの。高さ143mと福岡のビルでは一番高い）、ホークスタウン（2000年開業）が存在する。実はもう一つドームを建設し屋内型遊園地などを建設する計画だっため、当初の運営会社の社名も「ツインドームシティ」という社名だった。整備が着々と進められドーム、そしてホテルが開業するも、その頃はすでにバブル崩壊し平成不況の真っただ中であり、さらに親会社のダイエーの経営も悪化していった。その結果、「ホークス・福岡ドーム・シーホークホテル」の福岡三点セットは多額の負債を抱える事となった。いわゆる「バブル期に計画されて開業した頃には平成不況」という典型的な1980年代～1990年代の失敗事業である。
事実上の後身として、2018年11月に「MARK IS 福岡ももち」がオープン。福岡市西部地区では最大規模の商業施設で、遠方からの客だけではなく、近隣住民の利用を狙った事業展開を行っている。

年間の球場使用料が48億円と非常に高額で球団経営を圧迫していたため、ソフトバンクは2012年、870億円でドームをシンガポール政府投資公社から買い取り、2015年に正式にソフトバンクの所有物となった。

かつて、屋根の開閉が可能なことからギャオスを捕まえるために使用され、その後ガメラに小突かれた。

関連動画

関連項目

• 福岡ソフトバンクホークス
• 福岡県
• 福岡市
• 日本の野球場一覧

外部リンク

• 公式サイト

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