F1サーカスとは、日本物産株式会社より1990年9月14日にPCエンジン用として発売されたF1ゲームおよびそのシリーズ作である。もとの意味は固有名詞ではなく、シリーズ参戦の各チームという大世帯が世界各地を転々としながらレース(興行)を繰り返すさまをサーカスにたとえて表現した語だが最近はあまり使われなく、検索では専らゲームが出てくる。本項目もゲームについて述べる。
概要
初期の作品(PCエンジン・メガドライブ)は、縦スクロールの見下ろし型レーシングゲームであり、高速スクロールが特長であった。
それゆえ、見下ろし視点というスタイルながらも、F1っぽいスピード感があり、シビアなコントロールが求められた。
また、実際にF1が開催されるサーキットを転戦するスタイルがとられており、ユーザーはチームに所属するひとりのドライバーとしてシーズンを戦ってゆく。
成績が悪ければチームから解雇され、成績が良ければマクラーレン、ウイリアムズなど、トップチームから声がかかった。
レースでは、ウイングの破損、タイヤの消耗、なども再現され、ピットインの指示が出る。そのため、例えば、「途中で雨が降ってきてライバル車がピットインする中、ドライタイヤで走り切り上位を目指す」という戦い方も可能である。
純粋なレーシングゲームというよりは、F1ドライバーシミュレーションとして位置づけられることが多い。
シリーズ
1990年
F1サーカス(PCエンジン HuCARD)
1991年
F1サーカス'91(PCエンジン HuCARD)
F1サーカスMD(メガドライブ)
1992年
F1サーカス(ファミコン)
F1サーカススペシャル(PCエンジン SUPER CD-ROM2)
F1サーカス'92(PCエンジン HuCARD)
スーパーF1サーカス(スーパーファミコン)
スーパーF1サーカス・リミテッド(スーパーファミコン)
1993年
スーパーF1サーカス2(スーパーファミコン)
1994年
F1サーカスCD(メガドライブ メガCD)
スーパーF1サーカス3(スーパーファミコン)
1995年
スーパーF1サーカス外伝(スーパーファミコン)
1997年
フォーミュラ・サーカス(プレイステーション)
ニコニコ動画におけるF1サーカス
ニコニコ動画においては、F1ドライバーとして人生をおくるをテーマに、nikonikoにより「F1サーカスでレーサー人生を体験(第1戦~第3戦)(sm2049647)」が投稿されたのが事実上のはじまりとなる。
これ以前にもF1サーカスのプレイ動画はいくつか存在していたが、あくまでも単発作品であり、複数シーズンをF1ドライバーの視点で公開するような作品はなかった。
その後、動画を見たユーザーがF1サーカスの動画を発表しはじめる。また、F1サーカス以外にも、複数シーズンを戦うスタイルでF1ゲームの作品が増える。
代表的なものとしてはSMILEVIDEO氏(ドライバー名)による「F1サーカス’92でレーサーしよう!(sm2149590)」があげられる。
この頃、F1関連動画界をリードするquzy氏のブログ「(=゚ω゚)ノ quzyのフォー速(http://710.quzy.org/)」でF1サーカスの動画が紹介されたことをきっかけに、F1ファンの楽しみのひとつとしても定着する。これにより、F1サーカス関連の動画再生回数がいっきに伸びる。F1サーカスにもたらしたquzy氏の功績は非常に大きい。
nikonikoがF1サーカス界を一時引退した後、SMILEVIDEO氏はF1サーカス'92を8シーズンを戦い抜き、氏の作品がもっとも多い(長編)F1サーカス動画となる。
「F1サーカススペシャルでレースしよう【Vol.1】(sm4057502)」において、NICONICO.V氏が見事な腕前を見せている。これは、「~スペシャル」の動画としては、初投稿である。
F1サーカスシリーズ初の実況プレイとしてKAKU氏の「F1サーカスMDを喋りながらプレイ【ROUND1】(sm4696909)」が登場する。
萌漢P氏がスーパーF1サーカス3を舞台に「スーパーF1サーカス3 プレイ動画(1) プロローグ+α( sm5066751 )」を疑似3D作品としては初公開している。
F1サーカスの動画の楽しみ方としては、実況をつける、ヤジを飛ばす、応援するといったスタイルが多い。
また、複数シーズンを戦う中で所属チームが変わることから、F1界の政治的な楽しみも味わえ、投稿者は架空のF1パイロットとして視聴者の記憶に刻まれる。
F1サーカスの歴史は、ドライバー(投稿者)の歴史といってもよい。
なお、ニコニコ動画において、もっとも投稿数の多いF1ゲーム動画はF1サーカスである(2009年10月現在)。
作品の評価
作品の評価は人それぞれだが、ゲーム関連サイト、ゲーム販売サイトのレビューなどを参考に評価を記す。
2位:F1サーカス'91(PCエンジン HuCARD)、F1サーカススペシャル(PCエンジン SUPER CD-ROM2)、F1サーカスMD(メガドライブ)
3位:F1サーカス(PCエンジン HuCARD)、スーパーF1サーカス・リミテッド(スーパーファミコン)
5位:スーパーF1サーカス2(スーパーファミコン)、スーパーF1サーカス3(スーパーファミコン)
ランク外:F1サーカス(ファミコン)、F1サーカスCD(メガドライブ メガCD)、スーパーF1サーカス外伝(スーパーファミコン)、フォーミュラ・サーカス(プレイステーション)
また、PS3をはじめとした新しいゲーム機でF1ゲームが登場しているにもかかわらず、第一作から20年近く経ったいまでも、コンシューマゲーム機史上、最高のF1ゲームとの声もある。
関連動画(時系列)
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関連項目
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