赤い電車のあの会社ほどではないにせよ、京王もなかなかクオリティが高いです。
と言うか、カオスの意味が違う様な気もしない訳でもないが。
概要
KOクオリティとは、カオス度の高い京王電鉄的な動画に付けられるタグである。
このタグを辿れば設備に恵まれていないにもかかわらず、神がかり的かつ綱渡り的な列車運行を動画によって目の当たりに出来るはず。
その状況の詳細については、『カオス駅リンク』タグの大百科記事にも述べられているので、そちらも参照していただくと助かります。
新宿駅
『都会のダンジョン』という別名がある新宿駅に存在する、京王線新宿駅は私鉄の利用者数が日本一の駅である。
地下化当時(1963年)は5面4線であったが、車両の長編成化・20m化によるホームの延伸や、京王新線との乗り換えの際の連絡通路の設置、駅西口地下駐車場との土地の関係があり、3面3線になってしまった。それでも朝は1時間あたり最大24本もの車両を捌いているが明らかに駅容量的にギリギリの状態であり、ドア開いて発車ベルが鳴りすぐ折り返しというのもざらにある。
朝ラッシュになると、新宿駅での1・2番線の列車と3番線の列車の同時発車や、3番線から出発した後の列車が1・2番線到着の列車の入線待ちが常時あるが、ポイント手前まで進めて開通した後すぐ進める、そして駆け込み乗車による遅延を防ぐ為に採っている措置である。
これらは、ホームを伸ばした際にカーブのためにポイントを遠くに設置せざるを得なくなり、ホームからポイントまでに200mほど間があいている(しかもその区間が1閉塞となっている)ために出来る業である。
明大前駅
明大前駅は、7時台~9時台、10両編成の電車が上下線共にほぼ2分に1本の間隔で発着する京王屈指のカオス駅である。
京王線は、朝ラッシュ時1時間に最大30本という、日本でも有数な過密路線である。しかも私鉄では他にも数えるほどしか無い、最混雑時30本全列車10両編成を達成している。
その過密な京王線の中でもこの明大前駅は、井の頭線との乗換駅のため乗降客がかなり多い。
しかし2面2線でホームの幅が狭い為、ホーム上が井の頭線に乗り換えようとする人と京王線に乗ろうとする人とで大混雑になり、停車時間が長引いてしまう。
その結果、列車同士がダンゴ状態になってしまい、駅に止まっている電車に車間を詰める車両を見る事が出来る。
鉄オタではない人も愕然としてしまう位のカオスぶりだ。
因みに、2線駅で20m10両編成の車両が1時間に30本発着する駅は明大前駅と、同じく京王線の千歳烏山駅のみ(のはず)である。(田園都市線や中央線は最大29本/h、御堂筋線は19m車両)
また、京王線の下にホームがある井の頭線も京王線ほどではないがカオスである。
車両は5両編成と京王線よりは短いものの、本数は1時間に最大30本と京王線と同様日本屈指の過密路線である。
調布駅(地下化により消滅)
超至近同時進入
調布駅は、相模原線と京王線が分岐する重要な駅の一つ。
この駅では特急・準特急といった本線の速達便と急行・快速といった相模原線発着の速達便の接続、また本線の各停と相模原線内運用の各停の接続が行われる。
この駅がまだ地上に置かれていた頃、この接続を行う際、上り電車が調布駅同時進入するのだが、その時に電車と電車の間隔が他所の同時進入では例を見ないくらい極端に狭くなり、ちょっとしたアトラクション状態になっていた。
そして平面交差のせいで、本線下り列車が府中方面に出発した後に信号が代わり次第、駅に入線する相模原線からの電車がよく見られる。朝はこの状態が顕著に表れていた。
相模原線各停の本線折り返し
同時進入で有名な調布駅だが、折り返し線が用意されていない為4番線の電車が出次第、上り新宿寄りの本線で調布止まりの相模原線各停が折り返すのを日中は20分に1回、夕方は10分に1回も行われていた。
折り返し中は、4番線に入る後続の新宿行き特急・準特急と3番線の急行・快速が入線中、そして下り各停が背後に迫っているという、一つ間違えれば遅延発生という緊迫感の漂う駅となっている。
土曜休日に東京競馬場からの臨時急行が走る時には、3番線にしか入れない調布止まりの電車は信号待ちで入れない為、2,3分遅れる。
4番線に入線している準特急と3番線に入っている急行、および2番線に入線する下り各停が、上り新宿寄りの本線で折り返し中の相模原線の電車を待つ事になってしまっていた。
調布駅構内の詳細は「SST=新宿サイドターン」の項を参照。
なお、2012年8月19日の調布周辺の地下化に伴い調布駅が多層建てとなったため本線での折り返しが不可能になった
・・・が、直後のダイヤ改定でも調布止まりの電車は相変わらず存在、その折返しをわざわざつつじヶ丘駅まで回送往復、しかもつつじヶ丘駅上り本線で折り返していた。
その後2013年2月22日のダイヤ改定で相模原線列車のほとんどを京王線直通の優等列車(特急・急行を除き線内各駅停車)にして調布止まりを解消した。
ちなみに、これらの調布駅での現象は完全地下化によって、2012年8月18日を以て消滅。開かずの踏切問題も一緒に解決した。
2層式の2面4線化され京王八王子・橋本方面寄りにシーサスポイントが置かれている事により、地上駅時代と異なり本線・相模原線共に番線を選ばない発着が出来るようになった。
笹塚駅
笹塚駅は京王新線直通の乗り換え駅である。新線の終点である新線新宿から都営新宿線に直通している。
準特急や特急は止まらない地味な駅ながらも、朝は本線の新宿駅に行く電車から都営新宿線に乗りかえようとする人でごった返す、知る人ぞ知る影のカオス駅なのだ。
朝の京王線の車両は、普段は8両で運行する各停含めて10両で運行するとあらかじめ決まっている。もちろん京王線内始発の都営新宿線直通車両も10両編成で運転。
しかし笹塚駅始発の都営車は8両しかない。そうなると都営新宿線方面に乗り換えようとする前2両に居た乗客は一番近い先頭車両に殺到する事になる。そうなると駅ホームは大混乱。停車時間が長引くと後続の車両が詰まってしまう。
結局、都営新宿線の10両編成化が進み、京王八王子寄りの南側の引き上げ線は8両までしか対応していないので、運用が難しくなってきた。ということで、2010年12月5日に、笹塚駅の配線を直して、引き上げ線を2本とも10両対応化する工事が実施された。
配線を見直す程のスペースは無いだろうと思ったら、何と、複分岐器(三枝分岐器の左右がずれたもの)を2つも導入している。車庫の中じゃなくて京王新線直通列車の通る経路にそんな複雑かつ珍奇な分岐を並べて置くのは、カオスの極みである。
その他
- 新宿駅で、2番線に到着した列車の中を、3番線に到着した列車の乗客が降車ホームから1番線ホーム側へ通り抜ける。(朝ラッシュ限定ではない)
- 北野駅の新宿寄り上り本線で、北野止まりの京王八王子発・高尾山口発各停がSST=新宿サイドターン(本線上折り返し)をする(調布付近に比べれば列車本数に余裕があるので影響は少ない)。
- 東日本大震災後、計画停電が無くなったあとの臨時ダイヤでは、日中に急行調布行き・調布から各停橋本行きという列車が走っていた。通勤快速との違いはなかったが通勤時間外で使うのは変だと感じたのか2013年2月の改定で区間急行に変わった。
- そんな区間急行は、路線図では黄緑(黄色?)、方向幕では白地に緑字(都営車は背景なしの緑字)、そして駅の3色LEDを使った案内表示では橙と緑を交互に点灯させた色と、よくわからないことになっている。
- 新宿発下り各停が、桜上水で準特急or特急に、つつじヶ丘で区間急行or快速と特急or準特急に追い越されるのに布田まで先着となる不思議。
- 新宿発急行京王八王子行の中には桜上水で各停八幡山行、つつじヶ丘で各停高尾山口行に接続した後、終点まで全く緩急接続を取らないものがある。
- 日中、笹塚駅で新宿駅へ向かう各停と区間急行が接続するが、先に新宿に着くのは区間急行ではなくて各停(各停は本線経由、区間急行は新線経由。所要時間は変わらないが、各停の方が笹塚発車が1分早い上に、区間急行は2駅余計に止まる)。
- 北野で各停高尾山口行きに化ける土休日の北野行き準特急、調布で急行に化ける夜の調布行き快速、高幡不動で各停京王八王子行きに化ける深夜の高幡不動行き急行などの、柔軟な運用。(ダイヤ改定により廃止)
- 上記のような化け列車は、ダイヤ改定後も調布で各停高尾山口行に化ける調布行き急行、高幡不動で各停京王八王子行きに化ける高幡不動行き特急など、まだまだ活躍している。
- そもそも準特急というネーミングセンス。高尾線内は各駅に停まるのでここだけ急行より遅い。
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2011年7月11日からの節電ダイヤでは、何と正式に特急が消滅。最速列車が幻の列車になるとは。同年9月23日より復活。ただし土日休日の高尾山口行き1本だけ。次の2012年8月19日の調布駅地下切り替え後の暫定ダイヤでは、またもや特急が消滅することに。そして2013年2月22日のダイヤで、以前の準特急と同じ停車駅へ変更、相模原線への運転も再開し、特急は京王の最速列車として復活した。それどころか調布以東は2本続けて発車なんてことが。おかげで京王八王子始発の特急が明大前で接続列車を案内する際に、各駅停車は特急(橋本始発)の後に来ると言い出す有様。 - 東京競馬場での競馬や、味の素スタジアムでのイベント(主にJリーグの試合)、花火大会や百草園梅祭り、入学試験などの時期に合わせ、優等列車が最寄駅、接続駅に臨時停車する柔軟な運行。
- 上記イベント時に運転される臨時列車の本数。特に2009年の調布市花火大会では臨時列車を22本も運転した。それに加えて臨時停車の影響による遅延など、非常にカオスなことになる。
- 夕方に高幡不動方面から飛田給などで退避しつつ桜上水の留置線に入り、夜に調布方面に去っていく謎の回送列車の一群。
- 夕方から夜にかけて運行される高尾山口方面からの快速つつじヶ丘行は、終点つつじヶ丘で折り返した後、調布まで回送されて各停高尾山口行となる。調布で折り返せないための苦肉の策である。
- 高幡不動から高尾まで回送され、高尾~高幡不動で客を運び、東府中まで回送し、折り返し高尾山口まで客を運ぶ謎な運用。
- つつじヶ丘から回送で府中競馬正門前まで行き、回送で東府中まで帰ってくる運用(錆取り列車?)。
- 本八幡から高尾山口まで急行、折り返して高幡不動まで各停、調布まで回送して相模原線に入るこれまた謎な運用。しかも都営車。
- 深夜に桜上水の1番~4番線に留置され、仲良く朝を待つ列車。(今は無いかな?)
- 全駅10両対応。各停停車駅だけでなく府中競馬正門前や多摩動物公園も。朝ピーク時1時間は各停含め全列車10両運転。
- 1時間に最大30本という運転本数。20m級10両編成の複線路線では単独トップ(中央線や田園都市線は最大29本/h)。しかも1972年からこの運転本数というのがスゴイ。
- 高架橋補強工事の影響で8月のみ吉祥寺駅が1面1線になるが、その状態で3分に1本もの電車を捌く(しかも遅延しない)。
- 最高時速110km/hのスピードと、線路脇の建物が異様に近いことからのスピード感。
- 馬車軌(1372mm, 約4フィート6インチ)で最高時速110km/hは世界最速らしいよ!
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