かんむり座単語

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かんむり座 Corona Borealis
略符	CrB
象徴	the Northern Crown
起源	古代　プトレマイオス
概略位置	赤経：16 赤緯：+30
正中日時	6月28日21時
広さ	179平方度(73位)
3.0等以上の恒星数	1
最輝星	アルフェッカ(2.214等)
メシエ天体数	0
隣接する星座	ヘルクレス座 うしかい座 へび座(頭部)

かんむり座とは、トレミーの48星座の一つ。

北天の夜空に小さな冠が描かれている。

概要

やや暗い星が半弧状に並んでいる。小さい星座だが、R星をはじめとする多くの変光星があることで知られている。

ラテン語の星座名を直訳すると北冠座(きたかんむり座)となり、いて座のそばにあるみなみのかんむり座と対になっている。ただし、みなみのかんむり座は南天の星座なので、日本からの観測は難しい。

主な天体

恒星

• α：アルフェッカ(Alphecca)またはゲンマ(Gemma)
  • アルフェッカは、アラビア語の「欠けた皿の明るいもの」という言葉に由来する。一方、ゲンマはラテン語で「宝石」を意味し、こちらは冠に相応しい名前がついている。
• β：ヌサカン(Nusakan)
  • アラビア語で「アン・ナサカニ(2列)」が訛ったもの。
• R星
  • 5.71等から14.8等まで不規則に変光する。この星に代表されるかんむり座R型変光星は、大気に存在する過剰な炭素が冷えて煤(すす)となり、光を遮ることで減光すると考えられている。この煤が温められて蒸発すると明るさは元に戻るとされる。

データ

名称		視等級	絶対等級	距離(光年)	スペクトル型	変光星型	変光幅	備考
α	アルフェッカ	2.214	0.404	75.01	A0V	食変光星 アルゴル型	2.21～2.32	連星
β	ヌサカン	3.66	0.94	114	F0p
γ	かんむり座γ星	3.81	0.57	145	A1Vs
θ	かんむり座θ星	4.14	-0.76	311	B6Vnn
ε	かんむり座ε星	4.14	-0.10	230	K3III
δ	かんむり座δ星	4.59	1.06	165	G5III-IV
ι	かんむり座ι星	4.98	-0.18	351	A0p...
R	かんむり座R星	5.89	-5.45	6037	C0,0(F8pep)	爆発変光星 かんむり座R型	5.71～14.8	黄色超巨星

その他

• ヘルクレス座・かんむり座グレートウォール
  • →ヘルクレス座の記事を参照。

ギリシャ神話

クレタ島の王ミーノースは怪獣ミーノータウロスへの生贄に、美しい少年少女を毎年7人ずつ捧げていた。

3度目に生贄を捧げる際、勇者テーセウスは生贄に混じって潜入し怪物退治を画策した。彼に恋をしたミーノースの娘アリアドネーの援助もあって、テーセウスは見事に怪物を退治した。

島を脱出したテーセウスとアリアドネーであったが、何らかの事情(諸説あり)で離れ離れになってしまった。悲しみに暮れる彼女を元気づけるため、酒神ディオニューソスは彼女を妃に迎え、冠を送った。

関連コミュニティ

関連項目

• 星座の一覧
• みなみのかんむり座