『エンドレスエイトの驚愕』とは、三浦俊彦によるアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の2009年度版に放送・制作されたアニメの『エンドレスエイト』に対して評論・分析した書籍である。
正式な書名は「エンドレスエイトの驚愕:ハルヒ@人間原理を考える」である。
エンドレスエイトとは
エンドレスエイトとは、谷川流・原作の小説シリーズである第5巻に収録された『涼宮ハルヒの暴走』に収録された短編の一つである。2006年に放送されたアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』(全14話)では放送されず、2009年に2006年に放送されたエピソードと2009年に新作されたエピソードが混合されて全28話放送された。その2009年度版に新作として14話制作されたうち、本来は原作通りなら1話で終了するにも関わらず、3パターン、計8話制作されたのである。
概要
著者の三浦は分析哲学専攻の東京大学の人文学部系研究科美学芸術学専攻所属の教授であり、原作・アニメの『涼宮ハルヒシリーズ』のファンであることを著書の中で伺える。原作「涼宮ハルヒシリーズ」の当時の最新刊まで他にアニメの『涼宮ハルヒの憂鬱』・劇場版『涼宮ハルヒの消失』を視聴した他にスピンオフの漫画・アニメ『涼宮ハルヒちゃんの憂鬱』・『長門有希ちゃんの消失』の内容も知っており視聴していることが伺える。
本書はアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の「エンドレスエイト」放送から8年を経た2018年1月23日に春秋社により刊行された。なお帯にはアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の映像から使用された版権(射手座の日のジト目のハルヒと長門)が使われており版権はKADOKAWAから認可を得ていると見られている。
発売後、2018年5月29日にゲンロンカフェにおいて著者の三浦の他、評論家の村上裕一や坂上明成と3者によるトークイベントが開催され、ニコニコ生放送においても有料配信された。
本書の内容
一見すれば、涼宮ハルヒの憂鬱も2006年前後に謎本としては各社から刊行されたが、本書はそれとは一線を画す分析・評論本である。
さらに厳密に第一義的にいえば、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の「エンドレスエイト」のあらゆる方面論・方法論から批評した本である。主な内容といえば、なぜ同じルートしか描かなかったか、「長門疲れた」説の成り立つかについての批評・批判、8話を設けたコンセプチュアルアートが成り立つかどうかの証明など10個の例をあげ、各個撃破している。
が、本書の内容もループ構造になるように工夫されており、図がふんだん使われているほかわかりやすくなるように配慮している。各章のタイトルも原作由来となっており著者の三浦が涼宮ハルヒのファンであることが伺わせる。
人間原理とサブタイトルについている通り人間原理についても記述されており、涼宮ハルヒの憂鬱V(アニメ1期放送順13話、2009年度版・2006年時系列順第5話)でのタクシー内での古泉一樹の人間原理の内容は間違っていると指摘している。トークイベントでは、人間原理に関する書籍を読むことを読者にすすめていた
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