カルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)とは、かって日産自動車と三菱自動車の会長、フランスの自動車メーカーのルノーの取締役会長兼CEOだった男である。
Mr.ビーンに似ている。
概要
ブラジルでレバノン系の両親の元に生まれ、レバノンで過ごした後フランスに移住している。そのため、レバノンとフランスの国籍を持っている。[1]
1999年に経営難に陥って倒産寸前の日産自動車を立て直すため、資本提携先のルノーからCOO(最高執行責任者。2年後にCEO(最高経営責任者)に就任)として派遣されてきた。
ルノー以前の18年間はミシュランタイヤに勤めており、30歳でフランスで製造所所長を3年間務めた後は全社のタイヤ製造に関する調査・改良部門のリーダー、南米支社COO、北米支社COOと順調にキャリアを重ね、ついに44歳で北米支社CEOに就任。子会社化した老舗タイヤメーカーであるユニローヤル・グッドリッジの再建で辣腕を振るい、それが6年後のルノーによる上席副社長(executive vice president)待遇でのスカウトに繋がる。ちなみに北米ミシュランに勤務していた時の愛車が「フェアレディZ32」であり、自他ともに認めるZファンとしてフェアレディZの復活を誰よりも望んでいたという。そのおかげでフェアレディZは販売中止よりわずか2年でZ33型として復活を果たしたが、GT-Rはスカイラインの名前が消えてしまった挙句に復活まで5年以上の歳月がかかってしまった。
「コストカッター」などと呼ばれていた彼は日産の代表的な生産拠点であった村山工場の閉鎖やリストラを断行し、短期間で経営立て直しに成功。日産自動車の救世主と呼ばれ、首相になってもらいたい人7位、日本人女性が結婚したい男性1位に輝いたこともある。[2]
逮捕
そんな輝かしい経歴を持つ彼だが、長年に渡って自らの報酬を実際よりも少なく申告していた疑いがあり、2018年11月19日に金融商品取引法違反で逮捕されてしまう。他にも海外の高級住宅の購入・維持など私的な目的で会社の資金を不正支出した疑いもあり、近い内に日産・三菱自動車両方の会長職を解かれる見込みである。[3]
海外逃亡
2019年12月31日、保釈中のカルロス・ゴーンが日本を出国して中東レバノンへ渡航していたことが明らかになった。保釈の条件では海外への渡航は禁止されている。[4]
日本はICPO経由でレバノンに身柄拘束を要請しているが、実現していない。
2022年にはフランスの検察当局が国際手配したと報道されている。[5]
2023年10月には、レバノンの裁判所からレバノンで居住している邸宅から退去するよう命令が出された。
関連動画
関連リンク
- ゴーン逃亡支援親子、米国へ移送 2022.11.7
関連項目
脚注
- *ゴーン被告、日本を逃れレバノンへ 「不正と政治的迫害から逃れた」 2019.12.31
- *【解説】カルロス・ゴーン、ルノーと日産の容赦ない「コスト・キラー」
- *ゴーン会長ら逮捕 約50億円の報酬過少申告の疑い」
- *ゴーン被告、日本を逃れレバノンへ 「不正と政治的迫害から逃れた」
- *仏、ゴーン被告を国際手配 ルノーの資金、私的に流用―米紙 2022.4.22
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