中東(ちゅうとう)とは、ユーラシア大陸のアラビア半島を中心にした、イスラム教国の多い地域を表す地理用語である。中近東(ちゅうきんとう)とも呼ばれる。
ちなみに、「中東」と書いて「なかひがし」と読む日本人の名字もある。著名人ではプロ野球選手の中東直己などがいる。
概要
「中東」とは英語「Middle East」を直訳したもので、昔の西ヨーロッパ人からの視点で「東(のよくわからん世界)の真ん中あたり」という、かなり適当な地域を指した言葉である。かの地域は極東の日本から見れば西なのだが、現代においてもこの言葉が広く使われている。
「中東」の定義はやや曖昧で、多くの場合でアラビア半島を中心に、その北の地中海沿岸~アナトリア半島、ペルシャ湾沿岸などがこれにあたる。パキスタン・アフガニスタンが含まれることもあるが、インドは「南アジア」という別の区分となることが多い。アフリカ大陸ではあるが、ユーラシアとの接点に当たるエジプトも中東に含まれやすい。
なお、「中近東」は「中東」と中東よりもさらにヨーロッパに近い地域の「近東」を合わせた言葉であり、単語の成り立ちから言えば中近東の方が中東よりも広い地域を指すのであるが、実際のところ、中東と中近東はほとんど同じ地域として捉えられることが多い。
イスラエルなどの例外を除き、この中東地域に属する国はイスラム教国が多く、そのため「中東=イスラム」というイメージが強い。中東を「アラビア半島を中心としたイスラム教国」という解釈で捉えれば、リビアやモロッコなどの北アフリカのイスラム教国もこれに含まれることになる。
産油国が多く、20世紀以降その資源によって成長を遂げた国が多い。一方で戦禍の絶えない地域で、特に2001年のアメリカ同時多発テロ以降は「中東=テロ」という悪いイメージも付きまとうようになってしまった。戦争の火種のいくらかは欧米列強の播いた種であることもあり、西欧諸国、特にアメリカ合衆国に対して強い不信感を抱く国が多い。日本に対しては友好的な国が多いものの、民間レベルではアメリカの腰巾着として批難されることもあり、武装勢力に日本人が誘拐・殺害されたこともある。
主な中東国家
アラビア半島
ペルシャ湾沿岸
シリア・アナトリア
その他
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関連項目
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