宇都宮環状道路とは、栃木県宇都宮市市街地の外縁部を一周する道路である。愛称は「宮環」。
概要
1971年から1996年にかけて整備が実施された。この道路が整備される以前は宇都宮を通過するだけの場合でも必ず市街地を通らねばならず、大通りや桜通り、県庁前通り、競輪場通りなどの渋滞は悲惨なものであった。大通りや奥州街道の混雑を緩和するために国道4号宇都宮バイパス(西原町-平松町-東町)が建設されるも、焼け石に水。そのため、市街地の通過交通量を抜本的に改善するために計画されたのが宮環であった。
1996年に全線開通し市街地の交通量は大きくに改善したが、道路を通すことを最優先に工事が進められたため主要道路の立体交差整備が遅れ、今度は宮環の渋滞が深刻化することとなった。また、バイパス目的で建設された宮環沿線にもともと市街地にあった店舗が進出し、商業が集中することが渋滞発生を後押しし、これもまた問題になっている。
宮環沿いに店舗が移行することで市街地の商業が衰退しており、近年特に深刻化している。モータリゼーションが進みすぎた地域として批判の槍玉にあげられることもある。
各区間の紹介
東側区間(瑞穂野南-石井-平出工業団地)
この区間は当初から国道4号大規模バイパスとして計画されていた区間が後から宮環計画に編入されたため、建設当初から立体交差も整備されていた。宮環・新4号両方の役目を背負っているため交通量は非常に多い。平出工業団地の立体交差は南側から来ると車線が独特で、案内をよく見ていないと目的の方向に進み損なったりする。
北側区間(平出工業団地-関堀町-宮環上戸祭町)
宮環が整備される前のこの地域(長岡・関堀・海道)一帯は東西方向の道路が貧弱で、道幅が狭い県道や市道を通るしかなかったため、宮環開通で交通環境も大きく変化した。その一方で開通時点では平出工業団地交差点以外は立体交差の整備が全く行われず平面交差で開通したため、渋滞発生の影響を大きく受けた区間でもある。
2005年に開通した宇都宮北道路が上戸祭ICで接続したが、この交差点も平面交差で建設されたため渋滞発生の原因になっている。現在は主要県道との交差点の立体交差化が順次進められている。
ちなみに「宇都宮環状北道路」という名称は建設時のプロジェクト名のようなもので、国や県の公式文書以外では地図でも現地の案内標識でも日常会話でも使われることはまずない。
西側区間(宮環上戸祭町-鹿沼街道入口-西川田本町)
宮環鶴田陸橋から西川田本町にかけては比較的交通量が少ない区間である。しかし平面交差の西川田本町交差点の渋滞はやはり結構な規模になっており、ここも立体化が計画されている。
南側区間(西川田本町-宮の内2丁目-瑞穂野南)
当初は一般県道宇都宮環状線として開通し、後から国道121号に編入された区間。「インターパーク宇都宮南」が開業しアクセス道路としての役目を背負ったことでこの区間もまた混雑区間の仲間入りをすることになった。
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関連項目
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