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この項目ではゲームの完全版について記述しています。 その他の完全版については「完全版」を参照。 |
概要
ゲームの販売形式に対する疑問から生まれたネット上を中心に言われている俗説のひとつである。
既存のタイトルに追加要素や改善を加え、それを"完全版"という新規パッケージとして再度販売しているケースをそう呼ぶことがある。新規に買う人にとっては、より内容が充実した完全版だけを買えばよいため、一見お得なパッケージとも捉えることが出来るが、オリジナル版を既に購入していた人にとっては曲者の売り方である。追加要素や改善されたゲームプレイを得るには実質同じゲームを余計にもう1本買わなければならないのである。
こういった理由から利益を露骨に優先した「完全版商法」なのではと疑われている。
なお、追加コンテンツを販売するためにオリジナルのゲームに問題があるとされ同様に疑われる例もあるが、完全版というパッケージの販売に対する疑問点とはまた別のケースである。(詳しくはDLCの記事を参照)
無論、先述したように新規に買う人や完全版を待ち望んでいるファンやプレイヤーも多く存在する。オリジナル版を所有するユーザーのために完全版のパッケージとは別に追加ディスクやDLCなどで販売したり、完全版を購入する際に割引が適用されることもある。また、オリジナル版からインゲームデータを引き継げる特典を付けたりするなど既存ユーザーへのサポートが用意されているものもある。決して完全版の販売そのものが疑われているのではない。
批判の声
完全版商法というのはあくまで俗説であり、パブリッシャーからの販売体制に対する説明がない限りは一ユーザーが抱く疑問の域を出ない。しかし、不満を感じているユーザーが多く存在していることは事実であろう。また、過去にはあるメーカーの一スタッフが物議をかもすような発言をした一例もある。(参考:ゲーム会社スタッフが完全版商法を肯定? ゲームユーザー「ユーザーをバカにした商法だ」)
しばしネット上では陰謀論じみた過激なメーカー批判が名指しでされていることも決して珍しくはない。当然ながら根拠のない批判や過激すぎる発言を掲示板などのコミュニティで行うことは荒れる要因であり、批判の対象であるはずのパブリッシャー(販売会社)ではなく、開発者やゲームそのもの、さらにはユーザーとコミュニティの評判を下げてしまいかねないということはよく意識していただきたい。
完全版商法が批判される理由
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この項目は一編集者の独自研究です。 あくまで一ユーザーの意見であり、記述されている発言はパブリッシャー、デベロッパーの声明では一切ありません。 |
PS2までの世代なら、ハードウェアの性能が違っていたため別ハードで販売されても「ハード固有の要素」ととらえられ、完全版商法という言葉はあまり流行っていなかった。しかし特に最近になって「完全版商法」という言葉に悪いイメージを持たれるようになっているのは、メーカーとしては比較的簡単に同じタイトルで売り上げを伸ばせるおいしい方法であるため、売り上げを増やすために「既存ユーザー?そんなもんシラネ。とにかく金さえ取れればいい」と思われるような以下の2つのやり方を実行するメーカーが増えてきたためだろう。
第一に、PS2の次の第七世代ハードは同じような性能を持っており、かつオンライン環境が充実しているためオンラインアップデートやDLCで補完することができるようになっている。実際にそのようなサポートを行うメーカーも存在するが、中にはオリジナル版を買ったユーザーへのサポートは一切せず、「完全版やりたい?じゃあソフトもう一本買ってよ?」と言わんばかりにフルプライスのソフトを2本買わせるようにするのが代表的。
またオリジナル版の発売からの間隔が短かったり、追加要素があまりにもわずかだったりすると完全版とオリジナル版を同時進行で制作していたと捉えられてしまう。このような状況だと、メーカー側の本来の意図はともかく、ユーザーから見ればオリジナル版は実質的には「有料β版」「未完成版」「不完全版」「機能削減版」と捉えられてしまう。またこれから派生してオリジナル版を買った(掴まされた)人は「有料βテスター」「有料デバッガー」とされてしまうわけである。
以上のことから、「完全版商法」という言葉に悪い意味も含まれるようになっているのが現状である。
ちなみに、「DLC商法」とは少し違う。
完全版と呼ばれるもの
完全版の商品名には元タイトルに何らかの単語が付与されることが多い。付与される単語は作品によって変わっており、完全版にはこれが付く、というのは難しい。一例として、「ディレクターズカット」「インターナショナル」「アペンドディスク」「オールインワンパッケージ」「パワーアップキット」「決定版」「永久保存版」等・・・が挙げられる。
移植版やリメイク版、DLC単品もまた、完全版商法という疑いの対象になることもあるが"完全版"とされるパッケージ"とは別物である。
関連項目
※特定の企業やタイトルを掲載することは荒れる原因になりますので避けてください。
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