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梅毒とは、性感染症の一つである。
概要
昔から体中にしこりが出来て鼻が崩れ落ちると恐れられている感染症。病原体は梅毒トレポネーマ(スピロヘータの一種)で粘膜感染するため、通常のセックス、オーラルアナル問わず感染の危険があり、ひどい時はキスしただけでも感染する。性病の一つとしても有名。近年感染が増加しつつある(参考:性感染症報告数|厚生労働省)。
スピロヘータ科の特徴であるが、試験管内での人工培地による培養が難しく研究があまり進んでいない。ウサギにも梅毒がある(人には伝染しない)こと、そしてウサギの睾丸では培養が可能なことが知られており、梅毒の研究はウサギのオスの犠牲の上に成り立っている。合掌。
この病気を世界中に拡大させたきっかけとなったのがコロンブスの新大陸発見であるとの説が有力である。
コロンブス隊が新大陸に上陸した1492年から数年後にはヨーロッパで罹患者が出現、わずか20年後の1512年には日本でも初の感染が記録されており、裸のサルに過ぎない人類が世界中で繁殖したのにも納得せざるを得ないエピソードである。加藤清正が感染していたとする説、秀吉も脳梅毒だったとする説など、真偽は定かではないが諸説在り、当時の日本人にとって如何にこの病気が脅威であったかが窺い知れる。また、かつて野口英世が研究を行なっていたことでも知られている。
現在は抗生物質による治療など、医療の発達により初期段階で治療すれば進行を食い止めることはできる。しかし、抗生物質のない時代には不治の病として恐れられ、事実、放置すると死に至る恐ろしい病気であることには違いない。
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