紙勢とは、拾う神である。紙だけに。
もしかして →神勢
概要
世の中には様々なコレクターが存在するが、紙勢と呼ばれるコレクターは普通のコレクション趣味な人達とは趣が異なる。
簡単に言えば、限定グッズ自体よりも限定グッズを包装している紙の方に至高の価値を見出し、時計やアクセサリーを買えば「ケースだけ欲しかったから、中身は誰か欲しい人にあげるよ」と言い切ってしまう。
そんな、紙に対して並々ならぬ拘りと愛着を持ち、紙に情熱を燃やす人々を指す。
言うまでも無いが収集するのは紙だけなので、クリアファイルなどに大切に保管される事はあっても、部屋や生活スペースを圧迫する事は殆どない為、他のグッズコレクションとは違い置き場所や保管場所に困りにくいのは一安心である。
具体的に紙勢が好む紙って?
捨てればただの紙クズだが、拾えば時にそれは宝となる(かもしれない)。
そんな、一部の人のコレクター心に火を付ける紙製品の一例を、ここに記述する。
紙勢の世界を知ると明日から、世の中の「紙」に対する価値観や認識が変わるかもしれない?
- 包装紙
限定品や特別なグッズを購入すると、大抵はそれらのグッズ(またはグッズを入れたケース)を梱包している包装紙も特別なデザインをしている事が少なくない。
そのため、グッズ梱包用の包装紙が時にはグッズ以上に大事にされる事があるという。「その商品を買わないと手に入らない紙(包装紙)」という意味で捉えると、たかが紙といえど安易に捨てるのを躊躇う人も少なくないだろう。 - チラシ・広告・新聞紙・パンフレット
期間限定イベントに関するパンフレット、及び好きな話題が載った新聞やチラシを収集し、折り曲げたり汚れを付けることなく保管されている。 - 入場券・整理券
ライブやイベントのチケットも、紙勢な人々にとっては至宝である。イベント名や日時が印字された入場券や席の番号・入場順が書かれた整理券は、人によってはイベントそのものよりも希少価値や喜びを見出されるという。
イベントによっては、チケットに入場確認を意味する会場限定の判子が押されたりもしている為、イベントの一番の思い出となっているという人もいるとかなんとか。 - 本の帯
漫画にしろ小説にしろ、書籍の帯は発売される時期によってデザインが異なるものもある。例えば単行本が初めて発売した際には「初版」用の帯が付いていたり著名人が推す書籍であれば『〇〇氏も絶賛!』と書かれた帯が付いて、さらにはアニメ放送が決定した漫画作品やアニメ放送中の小説(ラノベ)作品には『アニメ化決定!』『テレビアニメ絶賛放映中!』と宣伝文句が踊っているのが常である。
そんな、好きな本の帯を全てコンプリートしたがる人々がいる。そしてそのために出費を惜しまず、帯が変わったら既に購入済みの本でも2冊3冊だって購入するのである。もっともこちらに関しては、紙勢に限らず対象作品のファンにとって見逃せない要素になっているケースもあるかもしれないが。 - ブックカバー
上記の、帯と並んでブックカバーが限定品グッズと化している場合も紙勢には見逃せないものになる。 - ラベルシート(バーコードシート)
時季限定、または地方限定の食べ物商品の包装に添付してある、商品名をはじめ原材料名や消費カロリー、賞味期限、生産者名などの情報が一通り書かれたラベルシートも集めたがる人がいるらしい。 - レシート
地方でお土産を買ったり、イベント等で限定グッズを購入するときについてくるレシートもまた、紙勢にとっては見逃せない一品である。数万~数十万単位の大きな買い物をしたレシートならば、より一層高まる上に購入した品々よりもそのレシート自体が思い出の一品となれるだろう。
中にはそのお店限定の文字や文章が書かれたレシート、特殊な装いがなされたレシートも存在するので、普段お店で何気なく受け取っているレシートも改めて見てみると新たな発見があるのかもしれない? - お菓子ケース、お菓子の包み紙
好きな作品がお菓子メーカーとタイアップし、コラボ商品が販売されるとよくコラボ先作品のイラストが描かれたり、作品のファンが歓喜するようなデザインのケースとなる。それらのケースも、ファンがコレクションしたくなる一品となるのだ。
お菓子(煎餅、まんじゅう等)を包装した紙も勿論、中のお菓子を食べたらゴミ箱へ捨てずに大事に保存したいので、可能な限りデザインを傷つけず、折り目も付けずお菓子を包装したままに近い状態で中のお菓子を取り出そうとするさまは、紙勢にとっては決して遊びではなく戦いなのである。
以上、一見すると普通の人には理解が及ばないように思える世界だが、見方を変えてみると、これらの「紙勢」が好む紙とは時に限定品以上の限定品であり、限定品(限定イベント)を希少価値たらしめるための紙と言えるのではないだろうか。
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