ウィルトゥース。
直訳すると「男らしさ」となるこのラテン語は力、勇気、勇猛さ、美徳などの意味を併せ持つ古代ローマにおける至高の「徳」であった。
たとえ地位も名誉もある軍人でも敵前逃亡など「ウィルトゥースに欠ける」行為をしたと見なされれば容赦なく処罰され、逆に社会の最下層に位置する奴隷剣闘士でも闘技場で「ウィルトースを見せる」ことができれば惜しみない称賛を受け名誉と栄光、そして時には自由をも獲得することができたのである。
雄心〜ウィルトゥース〜とは、田亀源五郎による短編が三つ収められたアンソロジーBLコミック『ウィルトゥース』の表題作である。
クレスケンス!クレスケンス!クレスケンス!
新人剣闘士ガイウスとアイドル剣闘士クレスケンスの肉体的な繋がりと精神的な触れ合いを描く。
編集者から最初にグラディエータ―ものを提案されたとき、源五郎先生はいつもの自分のパターンらしくヒゲ熊剣闘士のSMモノにしようと考えたがプロットづくりのため資料をあさっていたところ「投網剣闘士クレスケンスは、夜ともなれば女を網に絡めとる」というポンペイの遺跡に残された落書きを知ってガラリと風向きが変わり、明日をも知れぬ奴隷の身でありながらアイドルの一面も併せ持つ剣闘士の心情に想いを馳せ執筆を開始。コミックス化の大幅加筆により完成したのが本作である。
ネット上では画像要求の際の決まり文句である「クレメンス」と本作の登場人物である「クレスケンス」が似ているためかなんJで人気となり観客から名前を呼ばれるシーンの画像がそこそこ貼られる。また「クレスケンス」も「クレメンス」と似たような使われ方をされている。
概要はもういい 今度はあらすじだ
とある日の剣闘士養成所。首輪でつながれて入所してきた男たちの中に一際無気力な男・ガイウスがいた。
剣闘場の英雄・クレスケンスは皆から真っ先に死ぬと予想されたガイウスに一人特別な視線を注ぐ。
そして何を思ったのかことあるごとにガイウスを組み伏せ無理やり強姦してゆくのであった。
クレスケンスに凌辱されるたび、ガイウスは憎悪の炎を滾らせ彼に復讐せんと剣闘士として生きてゆく覚悟を決める。
登場人物だけ残して後は出ろ!
ガイウス
浅黒い肌に短い黒髪の新人。肉付きが良く骨も頑強だが背は高くないため挑戦剣闘士に就いている。養成所に来た頃はすべてを諦めたような生気の無い目をしていたがクレスケンスにレイプされて以降、復讐の念で急速に成長してゆく。ノンケだったがレイプされていくうちに開発されていきとある事情から彼に弟子入りして以降は“女”として従順に抱かれ快楽に身をゆだね溺れていく。
クレスケンス
美しく誇り高く、そして大胆で傲慢な男。試合の夜はローマ中の女が彼を想って股を濡らすと言われるほど。役職は古代ローマの剣闘士の中でも花形的存在である投網剣闘士。人気剣闘士は女に不自由しないのだが女には微塵も興味を示さない。気に入った相手じゃないと肌に触れることも許さなかったり行為中に傷口を抉ったりとサディスティックだが対戦相手が苦しむ間もないまま一撃で息の根を止めるなど闘技場の中では慈悲深い。またガイウスを散々オモチャにしたかと思えばピンチに颯爽と現れたりとその心中を察するのは難しい。いまでこそ当代随一の人気剣闘士だが彼自身も他と同様金で売り買いされた奴隷の身である。回想では少年時代、実父に母と一緒に犯され母がその晩首を吊って死んだり大勢の好き物の客に輪姦されたりといった凄絶な過去が語られる。
アエリア
婚約している身でありながら自由奔放に火遊びを楽しむお嬢様。父は元老院の重鎮ゆえ闘技場にも顔がきく。最近はクレスケンスにご執心で自由と引き換えに彼を想いのままにしようと画策するがバックで突かれたりするものの毎度冷たく突き放されてしまう。クレスケンスを豹、ガイウスを野良犬に例え彼らの隠された関係を知った際は嫉妬からガイウスにノックスという巨漢の奴隷を仕向けアナルを破壊させようと目論んだ。
ガイウス!ガイウス!ガイウス!
ここは人間の世界ではない ネットの檻の中だ
関連項目をズタズタに引き裂いておやり!
親記事
子記事
- なし
兄弟記事
- 5
- 0pt